1. 女友達という魔物について、考える

斎藤薫の美容自身2

2017.04.12

女友達という魔物について、考える

人気連載「斎藤薫の美容自身 STAGE2」。 今月のテーマは"女友達という魔物について、考える"。毎月第2水曜日更新。

女友達という魔物について、考える
齋藤 薫
ビューティジャーナリスト
by 齋藤 薫

結婚式をしたくない女が増えている意外な理由

20世紀と21世紀を比較すると、1番進化しているのが女である。女の社会性も、女の精神性も、両方見事に進化した。オフィスで泣きわめいている女ももう見かけないはずだし、夜の道端で、男にすがりついて泣いている女ももう見かけない。女はいろいろな意味で、大人になったのだ。単に強くなっただけではない。仕事場で無駄な自己主張をしない、人間関係で無駄に自我を出さない、でもその代わりに“大らかな強さ”も身に付けたと思うのだ。言い換えれば、人の心が以前よりはるかに読めるようになったからこそ、人として大きく成長したことは間違い無く、世渡りはとても上手くなった。でも逆にその分だけ、危うい流れも生まれてきている。

一つに、友達を信じられない症候群。それも人の心が読めるが故の悩みである。例えば、結婚式をしない人が改めて増えてきているのは、自分自身がしたいとかしたくない、ではなく、むしろ友人や同僚を結婚式に招待することが憚られるからだという。でも一体なぜ? 一説に、いわゆるSNS友達はたくさんいるけれど、結婚式にわざわざ呼んでお祝い金をいただくような深い友達は意外なくらい少ないから。そしてもう一つは、招待した友人に、自分の結婚を心から祝ってもらえないのではないかという不安からだという。いやそれもこれも、今時の女性たち特有の気遣いなのだ。

ここでふと思い出したのが、以前見かけた「同僚の結婚を心から祝えますか?」というアンケートの結果。全体では2割少し、独身女性に限って言えば4割近くが、「心からは祝えないかもしれない」と答えていたこと。でも正直に言えば、さほど驚かなかった。そんなものかもしれないと思ったから。

大切なのは、それが世の中の仕組みであるのを知っていること。実際そんな割合で、結婚式を祝えない人がいる事実をわかった上で、結婚式をすること。それが今や大人の行動かもしれないから。さらに言うなら、その4割を招待しないみたいなことができればベストだが、やっぱりカドが立つから、いっそ、「やめてしまおう」というのが今時の気遣い。

もちろんそこには、自分もその立場なら、心から祝ってあげられないかもという想像力が働いている。つまりお互い様なのだけれど、みんな本心では来たくないのでは?招待されたら迷惑なのでは?と悩んだ末に、いっそやめてしまうというケースが増えたのだ。いずれにせよ、みんなが相手に気を使い、関係は穏やかだけど、いたずらに距離を作ってしまう、という弊害が生まれている。その上手に距離を取る関係性が、今までみんなの中に潜んでいた負の心を、ゆっくりと引き出し、お互い勘づかせててしまったのかもしれない。

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結婚式をしたくないもう一つの理由とは?

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