1. 【食べられる成分=肌に優しい!?】食品と化粧品成分の違いって?

2019.09.24

【食べられる成分=肌に優しい!?】食品と化粧品成分の違いって?

ネイリストとしての経験と豊富な知識を生かし、肌育成スペシャリストとして活躍中の川上愛子さんが提唱するのは、頭から爪の先まで全身キレイになるためのマニアック美容! 今回は、食べることと肌にぬることの違いについてお伝えしていきます。

【食べられる成分=肌に優しい!?】食品と化粧品成分の違いって?

季節の変わり目、メイクアイテムだけではなく、スキンケアの新作も続々と登場していますね。ただ、肌が揺らぎがちなときは、なるべく肌に負担をかけずに労りたいはず。今回はそんなとき、よく質問をされる「食べられる成分だったら肌に優しいですか?」についてお伝えしようと思います。

よく見かけるビタミン系のコスメについても化粧品成分名を交えて解説します。

「食べる」こと・「肌に塗る」こと

食べもののアレルギー性や毒性についてはご存知の方も多いのではないでしょうか? 例えば、山芋にはシュウ酸ナトリウムという成分が含まれていて肌に塗るとかゆみや痛みを感じます。アルカリ性物質なのでレモンやお酢など酸性物質で洗い流すとかゆみもおさまりが早いと言われますが、反応して赤くなってしまった肌が元に戻るには少し時間がかかります。他には、たまねぎのアリシンも有名です。動物によっては分解できず死亡してしまうこともあるので、ペットを飼っていらっしゃる方は気を付けている食べものの1つではないでしょうか? このように、野菜や果物には毒性を発揮してしまう成分を含むものも存在しています。

では、どうしてたまねぎを食べることができるのでしょうか。私たちは、唾液の中のアミラーゼという消化酵素で食べ物を分解し、その後、強酸である胃酸でさらに分解し、いらないものを排出しいくつかの栄養素を吸収しているのです。

ところが、私たちの肌はというと、弱酸性であり食べものを分解することができません。最近は、食品を肌に塗布することでアレルギーを誘発する可能性もわかってきていますが、以前はわかっていなかったことも多く、キュウリパックやはちみつのパックが流行った時代もありました。

化学的に多くのことが解明された現在では、肌は毒性を分解することができないため、食品を塗布することは推奨されていないわけです。食べられるものなら安心して塗布できるようなイメージが先行することがありますが、肌は胃ほど強くありません。弱酸性の肌には肌用に「塗る食品成分」が開発されています。

化粧品成分になっている食品

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食べものには魅力的な成分もたくさん含まれています。例えば、私がよく料理に使用するハトムギ粉などは漢方の世界でも有名な食品。たんぱく質もアミノ酸も葉酸(ビタミンB9)食物繊維も含まれており、新陳代謝には欠かせないといわれている食べものです。その効果を使わない手はありません。そこで、弱酸性の肌に合わせて精製されたものが化粧品に配合されている「ハトムギエキス」などです。

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我が家でよく焼く、ハトムギのケーキにはレモンやヨーグルトも加えます。ハトムギと同じくレモンにはビタミンC、ヨーグルトには乳酸菌・ホエイなど魅力的な成分含まれています。しかし一方で、レモンにはソラレンなど光毒性のある成分もありますし、ホエイは乳たんぱく質にアレルギーがある方もいらっしゃいます。そこで、肌に安心して塗布できるように精製した化粧品成分「レモン果実エキス」や「ヨーグルトエキス」などがあります。

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長坂養蜂場「やさしいはちみつリップクリーム」

はちみつを唇に塗る際も、食べられるはちみつそのものではなく、化粧品成分になっているものがおすすめ。くちびるは粘膜に近く、荒れることが多い場所であることが理由の1つです。はちみつを食べた後、唇がひりひり赤くなったことがある方もいるのではないでしょうか? はちみつは栄養豊富な保湿成分ですが、塗るなら化粧品成分のものが安心です。

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マカダミ屋 ライスブランオイル

米ぬかから抽出されるライスブランオイルも人気。抗酸化作用のあるビタミンEやセラミドの構成に関係するオレイン酸やリノール酸も含まれるため、スキンケアやマッサージにも上手に取り入れてみて。

化粧品成分になると名前が変わる

食べものに入っている栄養成分を効率よく肌に届けるには、化粧品成分になっているものが安心ですが、化粧品成分は食品との混同を避ける目的もあり成分名が変わっていることも多いもの。よく聞くようなビタミン系の成分名を覚えておくだけでもスキンケアに取り入れやすいので代表的なものをいくつかご紹介します。

・ビタミンA→化粧品成分名:レチノール(ターンオーバーのサポートなどが目的で配合)
・ビタミンC→ 化粧品成分名:アスコルビン酸(抗酸化作用などが目的で配合)
・ビタミンE→ 化粧品成分名:トコフェノール(抗酸化作用や血流を促す目的で配合)
・ビタミンB12→ 化粧品成分名:シアノコバラミン(ターンオーバーのサポートなどが目的で配合)

化粧品成分を基本から理解する

ついつい効果の高さを求めてしまう化粧品ですが、化粧品のいいところは「自由に購入できる」という点です。医師の診察も処方もなく購入することができるは、いつ誰がどのように購入しても安全性が高いからでもあります。

なるべく有効性のある成分を緩やかな効果で配合し、1人でも多くの人が使えるように設計してあるのが化粧品です。それでも肌が弱い方はトラブルがおきることもありますが、化粧品成分は様々な研究の元「肌のため」に開発されたものだと覚えておきましょう。

食べものの栄養成分は魅力的なものがたくさんあります。食べてみて体調も良く気に入ったときは、その食べものでできた化粧品成分を探してみましょう。化粧品成分は約15,000種類もあります。さまざまな効果を研究したものがたくさんあるので、きっとお気に入りの成分が見つかるはずです。