連載 これがワタシの生きる道

【マヂカルラブリー野田クリスタル】『自分ごときが』と思えるようになってから強くなれた

更新日:2022.05.30

VOCE7月号「美体グラビア」に登場。マッチョ芸人としても活躍し、2020年にはM-1王者にも輝いたマヂカルラブリーの野田クリスタル。身体を鍛える意味、それによって見えてきたこと。そして、芸人としてどう進んでいくのか。あますところなく、前・中・後編でお届けします。

VOCE7月号「美体グラビア」に登場。マッチョ芸人としても活躍し、2020年にはM-1王者にも輝いたマヂカルラブリーの野田クリスタル。身体を鍛える意味、それによって見えてきたこと。そして、芸人としてどう進んでいくのか。あますところなく、前・中・後編でお届けします。

◀前編/賞レースは調整が効かなくてバグったやつが優勝する

いつでも呼ぶ理由があるから
呼ばれる自分でありたい

――テレビに出ることを目指してなかった野田さんが、テレビでいろんなことを求められて、戸惑ったりしたこともあったと思いますが、そこから、現在のように落ち着いてくるまでには、どのような変化があったんですか?

野田「今、自分が落ち着いてきたきっかけは、やっぱり『作る側も大変なんだな』ってちゃんと思えるようになってきたからですかね。たとえば、台本に自分に関することで毎回同じことが書いてあるとして、『それはもう言いたくありません』って言ったところで、『じゃあ俺に後は何があんだよ』って思うし。作家も困るだろうなってことがちゃんとわかるようになって。それからは、穏やかになってきました。ちゃんと意図を汲むようになったかな。媚びとはまた違うものですね。それで安定するようになりました」

――野田さんが『水曜日のダウンタウン』で「自分のために誰かが苦労してるっていうのを知ると、泣いちゃうんです」って言われてたのを見たりして、人の辛い気持ちとかに敏感なんだなと思ってました。

野田「まぁ、それは俺に限ったことじゃないと思います。人の状況を見て『辛そうだな』ってことは普通によぎると思うんで。『この人たち、(自分のせいで)仕事が終わらなかったら、家に帰れないよなぁ』って。でも、基本的には、個人のことは、個人にだけ返ってきてほしいと思ってるんですよ。だから、人付き合いもしないし」

――自分の行動は、人からの見返りを受けるための行動にならないようにってことですか。

野田「今まで、先輩後輩との付き合いをせずに来たんです。それは、誰かと付き合うことで、俺の面倒をみないわけには行かなくなるのが嫌だったから。面白くないのに無理して使ってもらうとか、仲がいいから使ってもらうっていうのは、実力に見合わないのに呼んでくれるってことなんですよ。それはすごい嫌だなって。基本的には、呼ぶ理由があるから呼ばれる仕事以外は、やりたくないんですよね」

――そういう個々の考え方って、今でこそ尊重されるようになりましたけど、「あいつは変わり者だ」って思われたりしたこともあったのでは?

野田「まあ、本当に時代が変わったんで、別に僕みたいなのがいてもかまわないって感じになってきてますが、すごい絡みづらいやつがいると思われてたこともありましたね。まぁ、吉本がそういうところだったし、当時のことは責められないですね。俺が正しくて、そっちが違うってことではないと思います」

――今、生きやすくなったというのはありますか?

野田「そうですね。それは(『M-1』で)優勝したからってのもあるかもしれないですね。楽屋でずっとパソコンいじってゲーム作ってることを変人扱いされることもあったけど、そういうことが否定されなくなりました。今は何も言われないです。そういう人だし、実際それで『R-1』も優勝してるしっていうので」

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