連載 伊藤千晃のフェムテック通信

【伊藤千晃・fermata中村寛子】「誰でもない自分自身の問題だからこそ、フェムテック市場を盛り上げたい」

更新日:2022.07.06

【伊藤千晃・中村寛子】誰でもない自分自身の問題だからこそ、フェムテック市場を盛り上げたい。

ダンス&ボーカルグループAAAの元メンバーであり、現在はモデルやソロアーティストとして活躍する伊藤千晃さん。妊娠・出産を経て、自身の体のケアにより興味を持ったという伊藤さんと、”フェムテック”について勉強していく連載企画。第二回前編は、fermata(読み方:フェルマータ、以後fermata)株式会社共同創業者兼CCOの中村寛子さんと、日本フェムテック市場の現状について学んでいきます。

【伊藤千晃・中村寛子】誰でもない自分自身の問題だからこそ、フェムテック市場を盛り上げたい。

ダンス&ボーカルグループAAAの元メンバーであり、現在はモデルやソロアーティストとして活躍する伊藤千晃さん。妊娠・出産を経て、自身の体のケアにより興味を持ったという伊藤さんと、”フェムテック”について勉強していく連載企画。第二回前編は、fermata(読み方:フェルマータ、以後fermata)株式会社共同創業者兼CCOの中村寛子さんと、日本フェムテック市場の現状について学んでいきます。

日本にフェムテック市場がない状態からの挑戦。

中村寛子さん

──2019年にfermataを創業した中村寛子さんは、「あなたのタブーがワクワクに変わる日まで」を合言葉に、フェムテックを中心とした個々が抱えている固定観念を変容させるウェルネス事業を展開しています。伊藤さんは、fermataをご存じでしたか?

伊藤「はい。フェムテックに興味を持ち始めて色々と調べていくうちに、fermataのサイトを見つけました。中村さんがfermataを立ち上げたきっかけは何だったのでしょう」

中村「最初は共同創業者のAminaと一緒に、女性ホルモンを継続的に測定できるキットを作ろうとしていました。しかし、当時の日本では、“フェムテック”という言葉が全く聞こえてこない状態。そのとき、『日本にはフェムテック市場が存在しないのでは』という疑念が生まれたんです。調査を進めていくと、海外には200社以上のフェムテック企業が存在しているのにもかかわらず、日本に持ち込まれているのは1割未満であると知りました。いくら良いフェムテックアイテムを作っても、市場がない限りは適切に消費者に届かない。私自身も一人の女性として、フェムテック市場の必要性を感じ、プロダクト作りから市場作りに事業を切り替えたという経緯です」

伊藤「fermataを起業してからは、具体的にどのような事業を展開しているのですか?」

中村「大きく分けて三つの事業があります。一つは、世界中で生まれているフェムテックプロダクトや情報をfermataがキュレーションして、消費者の皆様にお届けする事業。フェムテック商品の展示や講演を行い、心身に対する理解を深められるイベント『Femtech Fes!(フェムテックフェス)』も、その事業の中の取り組みの一つです。

二つ目は日本国内外の企業さま向けのコンサルティング事業。主にフェムテック市場への参入と、社員のQOL向上の二つの観点でご依頼いただいています。女性の健康課題と言っても、言語化されているのは氷山の一角に過ぎないんですよね。身体が痛くても、我慢するのが当たり前だと刷り込まれている人にとっては、自分にとって何が課題なのか分からないことが多い。『Femtech Fes!』などのイベントを通じて、世界中で生まれているフェムテックプロダクトに触れることで、今まで気付かなかった自分の悩みに気付くきっかけを得ていただきたいです。個々の悩みが言語化されない限りは、新しいソリューションも生まれないし、市場も出来ないですからね。

最後に三つ目は、薬事業務関連の事業です。日本がしっかりと法律が整備された国であるからこそ、これまで市場になかった新たなフェムテック製品が生まれたり、海外から輸入しようとしたときに、ハードルがあることもあります。そういった時に、fermataがフェムテック企業にとって気軽に相談できる場所になれればいいなと思っています」

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ピルをもらいに昼休みに病院へ

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