1. 自分の顔のオタクになって、多神教時代を楽しもう!「劇団雌猫」座談会【後編】

2020.06.30

自分の顔のオタクになって、多神教時代を楽しもう!「劇団雌猫」座談会【後編】

自分の顔のオタクになって、多神教時代を楽しもう!「劇団雌猫」座談会【後編】

メイクをもっと自由に楽しみたい! 自分の顔をもっと愛したい! そんな女子たちの切なる願いに寄り添う『化粧劇場 わたしたちが本当に知りたいメイク術』は、ヘアメイクアップアーティストのイガリシノブさんと、アラサーオタク4人組の「劇団雌猫」(げきだんめすねこ)がタッグを組んだ一冊。1300人の悩みを受け止め、現代女性のリアルを探究するなかで感じた、今このときのメイクという存在を、劇団雌猫の4人に聞く。

【お話を伺ったのは……】

VOCE

劇団雌猫(げきだんめすねこ)
平成元年生まれのオタク女子4人組(もぐもぐ、ひらりさ、かん、ユッケ)。「インターネットで言えない話」をコンセプトにした同人誌『悪友』シリーズを発行し、一躍話題に。『浪費図鑑』(小学館)や、『だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査』(柏書房)など、女性による匿名エッセイをベースにした本を多数手掛ける。

◆◆◆

自分のためと思えれば、キレイはちょっとラクになる

編集部:
『化粧劇場』でもそうですが、SNSでのアンケート調査でリアルな声を聞いている劇団雌猫のみなさんは、女子たちのメイク意識は、他人軸から自分軸に変化してきたと思いますか? 今まさに、美容・メイクはモテじゃなく自分のために楽しもうという、過渡期のような雰囲気もありますよね。

ユッケ:
過渡期な雰囲気、わかります。

ひらりさ:
さすが、美容・コスメ系Youtuberをよく見ているユッケさん。

もぐもぐ:
メイクに限らず、「自分が楽しいようにしようぜ!」っていう機運は感じますよね。

VOCE

長きにわたって第一線で活躍するイガリさんならではの、化粧のトレンド年表。2000年代は目を盛ることが重要だったが、2010年には白肌やツヤ肌がポイントに。2020年の現在は、リップを主役にして、メイクを自由に楽しむ女子が増えた。(『化粧劇場』P.18-19)

◆◆◆

ユッケ:
雑誌やSNSでは、「自分のためにメイクしよう」的な風潮が年々強くなっている気がするよね。ただ、現実問題として、会社の上司、恋人、親とか、人の目を気にせざるを得ない状況にある人はまだまだ多いと思います。

もぐもぐ:
うんうん。私の場合は、このコロナ禍でリモートワークになってから、全然お化粧していないので、根本的には「自分のため」じゃなかったな〜、という思いがややあります。「楽しい」より「めんどい」が勝ってしまう。もちろん、楽しいときもあるけど!

かん:
社会に生きている以上、完全に「自分のため」っていうのは、やはりあり得ないと思うんですよね。

ひらりさ:
私は、元々メイクや美容に縁がなかったのですが、「人を気にする」をベースにしたメイクは複雑なテクニックやコードがあるなと思っていて、なかなか手をつける気にならなくて。

かん:
女性は社会からの視線や抑圧が強かったと思うから、そこから一度自分を解き放つキーワードとして、「自分のため」という言葉を使っているという認識はあるかも。

ひらりさ:
「自分がテンション上がればいいじゃん」っていうメイクの方が、このカラーアイテムが好きだからこれを使えるようにしよう、とか、とっつきやすいよね。結果的にテクニックが必要にはなるんだけど、自分のためでいいんだと思ってからの方が、メイクや美容に参加しやすくなりましたね。

ユッケ:
いい話!

ひらりさ:
時代の風潮にうまく合って、メイクできるようになった気がする、という自分語りでした(笑)。ちなみに、リモートワークのほうが「派手なメイクできて最高!」という同僚もいて、顕著にメイクへの向き合い方が出る、今日この頃。

VOCE

チークをどこに入れたらいいのかわからない、という悩みにテクニックを伝授するページ。「チークは目元とリップをつなぐ“瀬戸大橋”のような役割を果たさないとだめ」とはイガリさんの名言!(『化粧劇場』P.74-75)

◆◆◆

もぐもぐ:
そういう人すごい! ただ、そうじゃない私たちのような人でも、イガリシノブさんのメイクって楽しそうなのでやりたくなるよね。「この色のせてみたい!」って思わせてくれるのは、イガリさんの偉大な力。

かん:
“チークは瀬戸大橋と考えて”とか言われたら試したくなるよね。これぞイガリ節!

もぐもぐ:
仕事に関係なく、今日は手抜きしよ〜とか、逆にバリバリラメのせよ〜とか、その日の気分でメイクができるような空気になってきたのは、いいなって思うよね。

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