1. 生理、セルフプレジャー、更年期……タブーをワクワクに変える国内フェムテック事情【前編】

2020.07.29

生理、セルフプレジャー、更年期……タブーをワクワクに変える国内フェムテック事情【前編】

生理、セルフプレジャー、更年期……タブーをワクワクに変える国内フェムテック事情【前編】

2019年10月に設立されたfermata(フェルマータ)は、国内のフェムテック市場を活性化する存在。自分の体に悩みを抱える現代の女性たちが、ポジティブに日々を歩んでいくためのプロダクトやサービスを提供する。そもそもフェムテックって何?という素朴な疑問から、女の子が自分自身の体と心を慈しむために知っておきたいフェムテック事情まで、先頭で旗を振りながらひた走る、fermataの中村寛子さんに聞く。

【お話をうかがった方】

中村寛子(なかむら・ひろこ)さん

fermata 株式会社 Co-founder/CCO
中村寛子(なかむら・ひろこ)さん

Edinburgh Napier University(英)卒。専攻は、Business Studies with Marketing。グローバルデジタルマーケティングカンファレンス、ad;tech/iMedia Summit を主催。dmg::events Japan株式会社に入社し、6年間主にコンテンツプログラムの責任者として従事。2015年にmash-inc.設立。女性エンパワメントを軸にジェンダー、年齢、働き方、健康の問題などまわりにある見えない障壁を多彩なセッションやワークショップを通じて解き明かすダイバーシティ推進のビジネスカンファレンス「MASHING UP」を企画プロデュースし、2018年からカンファレンスを展開。2019年にAminaと共にfermata株式会社を設立し、フェムテック・フェムケア関連のコミュニティ運営と各種イベントを統括している。
【HP】https://www.hellofermata.com/
【ONLINE STORE】https://store.hellofermata.com/

生理は辛くて不快。そんな“当たり前”をフェムテックが変えていく

生理は辛くて不快。そんな“当たり前”をフェムテックが変えていく

このところ、メディアでも注目が集まる「生理パンツ」。これは従来のサニタリーショーツとは異なり、パンツそのものが吸水性の高い仕組みを持つ。こうした今までにないプロダクトが、「フェムテック」という世界的なムーブメントの中で次々と誕生している。

「そもそもフェムテックというのは、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語で、女性特有の健康課題に対してテクノロジーを用いて課題解決してくソリューションのことを指します。2013年にドイツの起業家であるイダ・ティンさんという方が、投資を募るためにフェムテックという言葉を使い、市場があるかのように見せたのがこの分野の始まりと言われていますね。実は世界的に見ても定義は曖昧な部分もあるのですが、科学技術というテクノロジーを駆使して作られた生理パンツのようなプロダクトも、フェムテックとして区分されます」

生理パンツのムーブメント以外にも、私たちの身近なところでは月経周期を管理するスマホアプリがフェムテックのプロダクト例としてわかりやすいだろう。しかし、fermataはそうしたモノに限らず、より広い視点でフェムテックを捉えている。

「最近は、女性がセルフケアを重んじたり、誰もが自分の体の一番の理解者になろうといった機運が高まっています。そうした中で自分も疑問の声を上げていいんだと気づく方が増えたらいいなと。例えば、生理は辛いし不快だけれど、それって当たり前なの?と自分の体へ目を向けた時に、プロダクトはもちろん、自分の中のモヤモヤをディスカッションできる環境を作ることも重要だと思っています。私たちは“モノ”だけでなくそういったムーブメントそのものをフェムテックとして定義したいと思っています」

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“女なんだから”というバイアスに悲鳴を上げる体と心