連載 齋藤薫の美容自身stage2

“結婚したい女”へのオマージュ あなたこそ実はいい女!

更新日:2021.02.22

人気連載「斎藤薫の美容自身 STAGE2」。 毎月第2水曜日更新。

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なぜ結婚しないの?そういう質問を受けて、うれしい女はいない。未婚時代が長かった私も、その質問を数えきれないほど受け、そのたびに聞こえないふりをしたかったが、結局いつも「えーまー、なかなか……」なんてモゴモゴ言いながら、照れ笑いしてたもの。でも、そういう時「よくぞ聞いてくれました。したくてしたくてたまらないけど、できないの」と言えたらよかったのにと、今になって思うのだ。

なぜ結婚しないの?と聞かれて「結婚したくないから」と答えると、聞いた方はちょっと安心するけど、カワイくない。「したくてしたくてたまらないけど、できないの」と答えると、聞いた方はちょっと困るけど、でもカワイイ。不思議なことだが、そう言うとその人の魅力がパッと弾け出るような気がするものなのだ。なぜ結婚しないの?なんていう聞いても仕方がない質問には、今どき「私には弟妹が10もおりまして、私が母親代わりで面倒を見なきゃならないもので……」などという説得力のある答えなど出てこないわけだから、もともとこの「なぜ?」は、質問者も気づいていないが、本当は相手の人間性を見ようとする手段なのである。結婚してないのは、結局のところこの女性の中に何らかの“原因”があるんじゃないかという、興味が言わせる「なぜ?」なのだ。

確かにひと昔前までは、その女性の中に“原因”があったのかもしれない。私なんか、自慢じゃないがいっぱいあった。でも今は違う。むしろざっと見渡すと、“結婚してない女”は“原因”がないどころか、目立って魅力的な人が多い。それに昔は“結婚したくない女”の方が“結婚したい女”より見ためも中身もカッコよかった気がするけど、それも今は違う。“結婚したくてできない女”の方が、ぜんぜんカッコいい。もちろんそういう“統計”はまったくないから、あくまでもイメージの話だが、“したくてしたくてたまらないけど、できない女”は今、ヘタをするといちばんカッコイイと私は思うのだ。

以前は“結婚したくない女”が「まだまだやりたいことがあるし、結婚が女の幸せじゃないわ」と言ったが、今は“結婚したい女”が「まだまだやりたいことがあるし、早く結婚して足固めしなきゃ」という。どっちが前向きで建設的かは一目瞭然。しかも“したいのにできない”のは、見方を変えれば、“強引じゃなく自分本位でもなく、計算高くもないから、できない”とも訳せるわけだ。“我がままで性格がきつくて家庭的じゃないから、できない”と考えられた時代とは、“できない意味”が変わってきてる。その背景には、男が弱くなり女より安くなったことがある。逆に女が高値になったことが相まって“できない女”が増えているという、男女のバランスがきわめて悪い時代なのだ。そう、今や“できない女”は、いい人だし賢いし、思慮深いからこそ、できないんである。

だから、堂々「したくてしたくてたまらないけど、できないの」と言ってしまおう。“結婚願望の強い女”であることが、何だかちょっと恥ずかしい時代はもう完全に終わった。“結婚したくてできない女”が淋しそうで不幸そうな時代も完全に終わったのだから。

誰もが見て釣り合いが取れてないと思った、ある美人女優とコメディアンの結婚。その時「なぜ、したの?」という質問に「だって私、結婚申し込まれたの、これが生まれて初めてだったんだもの」。すでに30歳を過ぎていた女優は、誰もが憧れるズバ抜けて素敵な女性だった。世の中案外そんなものなんだと思ったもの。“したくてできない女”は、じつは恐れ多いんである。

“結婚したい女”がキレイの成長も人一倍早いワケ

結婚したい、でも相手がいない……そうボヤいてる女性に美人が多いのは今、確か。そもそも女は、恋をするとキレイになるのと同じくらい、来そうで来ない恋愛を待ってる時、特にキレイになるもの。でも、彼ができたあとの女は、だいたい下降線をたどるのに対し、彼氏のいない女はいない歴を増やすほど、むしろキレイに加速がついていく。

それは特定の人がいなければ、いつどこで誰と出合うかわからない無意識の緊張状態が続くからだし、知らないうちに不特定多数にアピールするキレイを積み上げていくことが、美容上もっとも効果が高いからなんである。同じタレントでも“お笑い系”に進んだタレントは顔だちのクセがどんどん強調されていくのに、“キレイ系”に所属するとどんどん顔が整っていくのと同じ。ニーズに合わせて人の顔は変わり、体やセンスもそれなりに研ぎ澄まされていくものなのだ。

加えて“彼氏いるの?”と、男に聞かれた時、いる女はへこみ、いない女が堂々と胸を張るあの状況。あれが“いない女”をキレイにする。その場の主役を取った勝利感と、男に“その可能性”を与える女のエネルギーが体にみなぎるわけで、3年も主役になり続けたら、そりゃあキレイは延びて当然。少なくとも恋愛と別れを繰り返してクタクタになってる女より、力強くキレイになれる。だから“彼なし”の勝ち!

Edited by 齋藤 薫

公開日:2015.04.23

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