連載 齋藤薫の美容自身stage2

エネルギッシュな女の人生

公開日:2015.04.23

人気連載「斎藤薫の美容自身 STAGE2」。 毎月第2水曜日更新。

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ボーッとしない人の一日は、する人の一日より、1.5倍も長く3倍も濃い

ともかくその人は毎週のように、医者、弁護士系のお見合いパーティーに出かけ、平日もそういうスジの“紹介”があれば、何を措いても出かけていった。何人かとお付き合いが始まるが結婚までには至らず、最終的にそういう日々を10年近くも続けて、結局今は、ちゃあんと医者の妻におさまっている、そういう人がいた。10年そういう生活を続けるって、相当なエネルギー。ほとんど毎日のように出会いを求めておめかしして出かけていく、その集中力は大変なもの。しかしどうしても玉の輿に乗りたいこの人にとって、それはたぶん大した苦労ではなかったのだろう。そしてこういう人は、たぶん他のことをやらせても、それなりの成功をおさめるはず。体質的に“エネルギッシュな女”だからである。

よく、一日何百回と無言電話をして捕まるようなストーカーに対し、私たちは「そのエネルギーを他のことに使ったら、きっと大きなことができたのに、もったいないね」と言うが、ハッキリ言ってしまえば、時代を問わず、ジャンルも問わず、何らかの成功をおさめられる人は、みんなこのタイプ、“エネルギッシュな女”である。

成功したくてもできない人は、方法が間違っているんだとか、時間とお金がたりないんだとか、運が悪かったんだとか、ともかくいろんな理由づけをする。でもそれ、ほとんど間違っている。成功できないのは“エネルギッシュな女”でないから。結局それに尽きてしまうのだ。そんな乱暴な・・・・・・と言うかもしれない。しかし“エネルギッシュな女”の生態を知ったらきっと納得するだろう。彼女たちの頑張りは、やはり並大抵じゃないからだ。彼女たちの一日は、たぶんふつうの人の1.5倍は長い。そう見えるのではなく、実際に1.5倍、長いのである。じゃあ眠らないの?そうではない。ふつうの人がボーッとしている一瞬、それをすべて足すと、平気で5~6時間くらいになってしまうからである。

たとえは悪いが、“一日何百回の無言電話”も、そんな回数かけられっこないじゃない?と誰もが思う。しかし“エネルギッシュな人”には、できるのだ。ボーッとしている瞬間がないからだ。その1.5倍長い時間をフル稼働しているとしたら、一体一日にどれだけのことができてしまうのだろう。たまにいる。朝起きてから出勤までの間に、ジムのプールでひと泳ぎしてきたのと言っているわりに、メイクもヘアも完璧で、朝食もしっかり食べていて、しかも同僚より20分も早く出勤してきているようなOLが。またそういう人に限って、今度は退社後に英会話に行って、そのあと彼と会って夜中まで飲んでましたって、一体いつ寝ているの?凡人はそう思うけど、ちゃんと寝ていてお肌はピカピカ。しかもそれが少しもしんどそうじゃない。事もなげにこなしてしまう。

一体どんな体力してるの?と思うけれど、体力の問題ではない。もっと根本的な生命力。ひとりひとりの命に備わっているエネルギーが、ふつうの人の3倍くらいありそうな。だから「私、頑張ってます」と歯をくいしばり、へとへとになりながらじゃない、当たりまえのように、すべてをこなすから、悲愴感もまるでない。365日その調子で事が成し遂げられていくから、そういう人が“目標”を持つと本当に強いのである。ともかく、“エネルギッシュな女”の集中力は並じゃなく、家にいても、のんびりTVを見ている時間はなく、ソファにゆっくり腰をおろす時間もなく、つねに何かをしている。手紙を書く、本を読む、ネットで調べものをする、持ち帰った仕事の残りをやる、片づけをする、服にアイロンをかける、そして肌やボディのマッサージをし、ネイルを塗る、ムダ毛の処理をする。

ふつうの人が、ゆっくりくつろいでいる時間に、これだけのことをすませてしまうのがエネルギッシュな女。たった一日でも、こなすことの量の差は歴然。だから一日は1.5倍になるわけで、それが1年分、3年分、5年分と積み重なったら、一体どれだけの差になるのだろう。そう考えると、“エネルギッシュな女”が成功できて、そうじゃない女が成功できなくて当然。納得せざるをえないはずだ。じゃあ、“エネルギッシュな女”になれるかどうかは、どこで決まるのだろう。私が知る“エネルギッシュな女”は、子供の頃、「自分のことは自分でやりなさい」と親に厳しく言われて育ったという。“自分のことは自分でやる”・・・・・・子供の頃はみんな同じことを言われてたような気がするが、それを本当に心の芯で受けとめると、ただソファに腰をおろしていても、自分のことは誰もやってくれないから、自分でやるしかないのだという悟りをひらく。そうすると、人間強いのだ。

もちろん持って生まれた性格や体質もあるはずだが、半分は後天的なもの。20代30代になってからでも、その大事なことに気づけば、“エネルギッシュな女”になれるかもしれない。そして、中身のギュッとつまった有能で美しい、ひとつ上の女になれるかもしれない・・・・・・人間も人の人生も、そういうふうに案外単純なしくみになっているのである。少なくとも今、“エネルギッシュな女”と呼ばれる人たちが、世の中には何割かいること。そして、そうでない人とは、いろんな意味でたいへんな差がついてしまうこと。そのことだけは肝に銘じておきたいもの。今からでも遅くない。成功したいなら、まず“エネルギッシュな女”になること。

何かやらなきゃいけない。そういう予感のある女

ある日突然、有名になって、たちまち“カリスマなんとか”と呼ばれてしまうような人は、どのジャンルの人もだいたい同じことを言う。「何かやらなきゃいけないっていう強い衝動みたいなものがあって・・・・・・。もっと言うなら、自分はきっと何かやることになるのだろうという強い予感みたいなものがあって・・・・・・」 そうか、成功する人って、みんなわかっているんだ。うすうす気づいているんだ。自分が何かしでかすと。使命感なのだろうか。それとも神のお告げなのだろうか。どちらにしてもそういう予感があるから、頑張れてしまえたし、迷いはないから、なおのこと頑張れてしまうのだとその人たちは言った。つまり、周囲が目を見張るようなすさまじいエネルギーで、物事を推し進めていく人には、何というか理屈では説明できない力が体の中に入ってきていて、だから人知を超えた頑張りや仕事ができるのだと知ったのである。

だから、自分はここで言う“エネルギッシュな女”じゃないと思っても、“自分は何かしでかすかもしれない”という予感がある人は、大丈夫。その時になったら、信じられないエネルギーがどこかしらから湧いてきて、人よりも1.5倍も長い一日を、フルに生かして何かをやり遂げるはず。そういう予感、あるだろうか?ちなみにそれは、ある日突然、ある瞬間に舞いおりてくるのが、ふつうだそうである。

Edited by 齋藤 薫

公開日:2015.04.23

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