1. 誇り高さが、幸せを呼ぶ

斎藤薫の美容自身2

2015.04.23

誇り高さが、幸せを呼ぶ

人気連載「斎藤薫の美容自身 STAGE2」。 毎月第2水曜日更新。

批判を受けた時に、支えてくれるのが誇り

本文中であげた“最低主演女優賞”の一件は、すでに何年かたった今も語り草になっていて、おそらくそのうち“ひとつの伝説”となってしまうのだろう。何しろこの最低最悪映画賞の受賞は恐ろしく不名誉なことであるにもかかわらず、片方で本物のオスカーも狙っているような“大物”をこれ見よがしに選ぶのが、ひとつの慣例にもなっているのだから。

たとえば、ケビン・コスナーやシルベスター・スタローンはこちらの“常連”とも言われるし、今年はなんとシャロン・ストーンがそれに輝いてしまった。こういうワーストも、“大物”が獲るから面白いのはよーくわかるが、当然のことながら、そのトロフィーを自らもらいに来る大物はゼロ。それがすでに“オスカー女優”でしかも“黒人女性初”の受賞という快挙を成し遂げたハル・ベリーが堂々とトロフィーを取りに来て、おまけにオスカー受賞の時のパロディーまでやってのけたのだから恐れ入る。黒人女性初のオスカー女優は、たぶん誇りのレベルが違うのだ。こんなことぐらいでくずれ去っちゃう誇りじゃないから、わざわざ批判を浴びにやってきた。なんという格好良さ。

人間性は、批判を浴びた時にこそ現れ出るというけれど、まさにそう。そして本当の誇りとは、批判を真正面から受け止められる大きさ、寛大さ、懐の深さを生むのだって、これでわかったはずである。