連載 齋藤薫の美容自身stage2

逆境時代の男の選び方―1 照れずに愛を口にする男を選べ

公開日:2015.04.23

人気連載「斎藤薫の美容自身 STAGE2」。 毎月第2水曜日更新。

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「シカゴは“最愛のひと”に出会った場所だから、ボクにとって大切な街」とぬけぬけと言ってのけたのは、オバマ大統領。なんとオリンピック招致にまつわるスピーチで。女としてはちょっと羨ましいが、でも日本の首相が同じことを言ったら、それこそヒンシュクものなのだろうなと思う。ただ、最近は少し事情が変わった。日本のトップも、「ボクたちは、二人でひとり。だからいつも一緒なんです」と言ってしまう人になったのだ。

飛行機から降りてくる時も、基本“恋人つなぎ”で、つなぎ慣れていることを見せつける。たとえば、パーティ会場かどこかで手をつないで歩いていく夫妻へ「どこへ?」と声をかけると、夫人が嬉しそうに「私たち、おトイレへ」……みたいな噂は数知れず。少なくとも、今の日本でいちばん仲のいい夫婦であるのは間違いないのだ。つい先頃、自ら命を断った加藤和彦氏と2番目の妻の作詞家、安井かずみさんの夫婦も、日本一仲良しと言われていて、「どう生きるかよりも二人で何をするかが大事。二人でいることがすべてだった」と言ってはばからぬほどだった。本当に18年間の結婚生活で、別々に夕食をとったのは10日間にも満たなかったとか。

そういう夫婦の存在を知るにつけ思うのは、女がちゃんとステキに見えて得していること。幸せそうにも見えるのは言うまでもないが、それだけじゃなく、こういう場合、男が女を強い光で照らすから、女がキラキラして見えるのだ。特別仲のいいカップルをつくるカギはいつも男の方にあり、男が女を人目もはばからずに大切にし、人前で愛も語れてしまうからこそ、そういう関係が成立するわけで、男にそうさせる女として強い光を放つのだ。女は基本的にみんなそういう関係を望んでいるから、男がそれをするかしないかにかかっている。そういう男を選べたラッキーと、男選びの能力も含め、その女性はすごいってことになるのである。

男が、趣味より他の女より、時には仕事より妻の方に体が向いていて、妻のことばっかり見ている。すると、みんなの視線も自ずと妻の方に注がれる……そう言ってもいい。もちろん、パートナーがいつも自分をイチバンに優先してくれる幸せはかけがえのないものだけれども、それ以上に“愛されている妻”は、第三者からも熱い視線で眺められてしまうから、余計にキラキラするのである。

逆を言えば、自分の方に体が向いていない男と暮らすのは、女にとってもっとも空疎なこと。いちばん見てくれる人が見てくれないと女は大なり小なりくすんでいく。相手がどこを見て生きているか、それはある程度、一緒に生きてみないとわからないが、自分を照らしてくれる男を選ぶひとつの目安は、“他人がいる前でも愛を語れるかどうか”。愛を語れる男はそれだけで、愛する女を照らす、一緒に生きてもいい男である。

「人前でも”彼女への愛”を語れる男……それが、女をキラキラ照らす男の目印だ」

Edited by 齋藤 薫

公開日:2015.04.23

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