連載 齋藤薫の美容自身stage2

幸せになる顔、ならない顔 幸薄そうな美人の見分け方

公開日:2015.04.23

人気連載「斎藤薫の美容自身 STAGE2」。 毎月第2水曜日更新。

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誰が見てもハッと息をのむような美人がいた。なのに、男たちのこんなカゲ口が聞こえてきた。「彼女、いかにも幸薄そうだもんなあ」幸薄そう?女の会話には、あまり出てこない形容詞。何をもって“幸薄い”というのか、その基準は私たち女にはわからない。女はとても単純に、“美人=幸せ”という方程式を誰にでも当てはめてしまいがち。しかし彼らいわく、美人でないと“幸薄そうな気配”も生まれないらしい。

たとえばダイアナ元妃とラニア王妃の顔を思い出してほしい。ラニア王妃は、言ってみれば美貌そのものが盤石で揺るがない感じがあるが、ダイアナ元妃は美しいのだけれど、その美貌がゆらゆらしてた。わかりやすく言うなら、ラニア妃はどの写真を見ても同じ顔をしてるのに、ダイアナ妃はシーンによって顔が変わる。何度見ても顔の構造がよくつかめない。揺れ動く。「会うたびに印象が違うね」と言われる人は要注意。人生よりも顔の方が弱いと、急にキレイになったり生気を失ったり、顔も人生に翻弄されるのである。

さらには淋しげな顔と黙っていてもにぎやかな顔ってあるが、顔立ちにはもっと複雑な要素が絡んでくる。いわゆる“小づくり”な顔は、どちらかと言えば淋しげだが、チャン・ツィイーは自ら幸せを掴み取る顔をしてる。小づくりかどうかじゃなく、顔立ちがもっている何となくのベクトルが上向きか下向きかの問題なのじゃないか。チャン・ツィイーやチェ・ジウは、小づくりだけれど、完全に上向き矢印が見える。何度も引き合いに出して申し訳ないが、ダイアナ妃はむしろ派手な顔立ちなのに、何となく下向きのベクトルをもっていた。逆に顔立ちはずっと地味なカミラ夫人のベクトルのほうが上向きだったりして。つまり単純に目尻や口角の上がり下がりの話じゃない。明らかに人の顔の中には矢印が潜んでいるのだ。たとえば、笑顔がすぐ思い浮かぶ顔には上向きの矢印があり、どうしても笑顔が浮かばない人には下向きの矢印があるという具合。

いや上向き矢印は安定しているから強い顔をつくり、下向き矢印は不安定でいつもゆらゆら揺れているから、顔立ちが掴めない。その不明瞭さに不幸がつけこむのである。男にだけその矢印が見えているのも、“幸薄そうな女”には近づかないための本能の仕業。ましてや美人に惑わされない動物的なカン。でもそれなら私たちにもわかる。いくらイケメンでもこの人と生きたら何だか人生辛そうっていう顔があること。そういう矢印は、頬のあたりにあぶり出されているのだ。自分の顔に、間違っても下向きの矢印が潜んでいないか。たった今、確かめてみてほしい。不意にのぞく鏡にパッと見の一瞬だけ自分にもその矢印が映る。もし下向きならせめて美貌を安定させよう。人生の浮き沈みに負けない力強い美貌。それがあれば幸せがついてくる。

「安定した力強い美貌をもてば、女は人生の浮き沈みに負けない」

Edited by 齋藤 薫

公開日:2015.04.23

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