1. 30代の出直し、やり直し "あの人"の仕事復帰によせて

斎藤薫の美容自身2

2015.04.23

30代の出直し、やり直し "あの人"の仕事復帰によせて

人気連載「斎藤薫の美容自身 STAGE2」。 毎月第2水曜日更新。

30代の出直し、やり直し

誰が見ても“もったいない結婚”をして、そしてあまりにも気の毒なことになった矢田亜希子が“復帰”。元夫がこれから裁判ということもあって、とても慎重だが、当然のように日本中に同情ムードがあり、ひとまず世間はその復帰をあたたかく見つめるのだろう。一児の母、そして31歳。そう、この人はまだ31歳なのだ。別に、すべてをイチから始めたっていい年齢。というより、この人にとってはこの“出直し”がじつは重要な意味をもっている気がするのだ。

20代で清純派としての成功をおさめてしまうと、どういう30代女優になっていくかがけっこう難しいところ。だいたいがこの人、“最後の清純派”と言ってもいいほど、あとに控える女優たちはひとクセもふたクセもある。そもそも日本にはもう清純派はいらなかったりするのかも。だから、いろいろあって傷ついてこそ、30代の復帰は女優として再生のチャンスとなるのである。逆に言えば、30代って、そのくらいドラスティックな出直しができてしまう年齢なのだ。180度違う方向へ行くのも可能な。“幸不幸”のアンケートを大規模にとると、一生のうちで人がいちばん幸せなのは“30代”。10代でも20代でも、また40代でもなく30代。10代のようにテストもなく人と比較されず、20代のように恋に仕事に不安定でやみくもに悩まない。また40代のように家族のことで振り回されない、30代くらい、じっくり正しく“自分をやれる”年齢はないのである。

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