1. 幸不幸は同じ量だけやってくる 20世紀の2大王妃とオスカー女優

斎藤薫の美容自身2

2015.04.23

幸不幸は同じ量だけやってくる 20世紀の2大王妃とオスカー女優

人気連載「斎藤薫の美容自身 STAGE2」。 毎月第2水曜日更新。

幸不幸は同じ量だけやってくる 20世紀の2大王妃とオスカー女優

昔、女がもっと家にこもり、男に依存して生きていた時代は、不幸な人はほぼ一生不幸で、幸せな人は何となく一生幸せ……だから“幸せと不幸せは同じ量だけやってくる”と言われてもピンとこなかった。男の幸不幸は“自己責任”でも女はどうにもひっくり返すことができない“不公平感”に支配されてきたのである。ところが“現代”に入ってから、それがにわかに信憑性を増してきた。女が自分で稼ぎ、人生を自分で設計するようになってくるにつれ一見幸せに見える女にも、現実には“いろいろあること”、一見悩みがなさそうな女にも、じつは深い悩みがあることがわかってきたせいもある。ネガティブを隠してはおけない時代、女たちが自ら自分の苦悩や不幸を語り始めたことも大きいのだ。

そのきっかけは、やっぱりダイアナ妃。世界中の憧れを一身に集める美貌のプリンセスが、じつは世界一不幸かもしれない妻であることに、世界中は息をのんだ。しかもその地位を自ら降りて、今度こそ幸せをつかもうと思った矢先に、とうてい信じがたい不慮の死を遂げてしまう。そこで思い出してしまったのは、まさしく類稀な美貌によって世紀の玉の輿にのり、シンデレラを本当に地でいったオスカー女優、グレース・ケリーも、若くして不慮の事故で亡くなったこと。ダイアナ妃の死も“暗殺説”が未だ消えないが、グレース王妃は自ら運転しての事故だけに自殺説が消えない。単なる不運だけではなく、深い苦悩もあったことが報道され、ともかく世界規模の女の夢を叶えた女ほど、大きな不幸に見舞われるということを、20世紀の2大王妃が証明してしまった。

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