連載 齋藤薫の美容自身stage2

折れない心のつくり方 世の中に必要とされている実感を持つこと

公開日:2015.04.23

人気連載「斎藤薫の美容自身 STAGE2」。 毎月第2水曜日更新。

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昔に比べ、女たちがあまり悩まなくなった、そう言われたのはほんの数年前。“自分好き”こそが、今の女たちのメンタルを象徴していて、良くも悪くも“自分中心”なら人間悩まない、と。しかし女は“悩む性”。そう簡単に体質を変えられるわけもなく、アゲアゲに見える人ほど、頑張っている分だけじつは無理をしていて、心が腫れていたりする。ちなみに、一流企業の社員の7割近くが、“うつになる可能性を感じる時がある”にイエスと答えているらしい。自信がある人ほど、心が折れそうだったりする時代なのかも。そしてまた、“自分好き”ほど、ある時ポキンといきそうな繊細な心を隠し持っていたりするのかも。

韓国で自ら命を絶つ若者が増えているのは、今や9割が大学へ行くという学歴社会、上昇志向がバチバチ火花を散らすような社会だから挫折する時のダメージも大きいのかもしれないが、日本の場合は逆に、上昇志向を露骨にぶつけ合わなくなった代わりに、“自分好き”ゆえの孤独感を持つ人が増えているとも言われる。つまり、自分を大切にするあまり、社会との距離感ができてしまって、社会における自分の役割を実感できなくなっているのだ。社会の一員として埋もれることはイヤだけれど、でも社会から浮き上がってしまうのもイヤというジレンマがそこに見えてくる。

だから“自分の役割”が見つからないとなると、たちまち挫折感を持つのが“自分好き”。そもそも人が生きていく意味を疑う瞬間って、どんな時だかわかるだろうか?ずばり、自分が必要とされていないと思う瞬間。やっぱり誰かに認められてこそ、自分を慈しむことができるわけで、人から必要とされたり、人から評価されてこそ、自分を好きでいられる。これは誰だって同じなのだ。

だから“必要とされている”と気づいたら、それだけでもう悩まない。前に進むエネルギーも湧いてくる。“必要とされている感”ってそのくらい大切。自信を持つこと以上に、いやあらゆる幸せの法則より、それは大切なのだ。人に必要とされている実感、ひいては世の中に必要とされている手応え。折れない心も突きつめていくと、そこから生まれる。必要とされている実感の分だけ、心が強く丈夫になるのが人間なのだ。

だから人はぼんやり生きていてはダメ。仕事も何もかもぼんやりやっていてはダメ。ともかく今の時代は、一刻も早く自分の役割を探すことなのだ。どんなに自分が好きでもいい。どうしたら他人の誰かに必要とされる人になれるのか、それをまず考える。自分は誰とも一緒でないと思うなら、“自分でないとできないこと”を持っておく。自分でないといけない何かを持っておく。それをテーマにして生きてみる。すると不思議に心がどんどん強くなってくる。役割が人を強くする。それだけは間違いないのである。

「”自分好き”ほど役割がほしい。そして”自分の役割”をもつことが人を強くする。」

Edited by 齋藤 薫

公開日:2015.04.23

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