1. 人生のピークをもう一度考える ピークなんて、じつはいらない

斎藤薫の美容自身2

2015.04.23

人生のピークをもう一度考える ピークなんて、じつはいらない

人気連載「斎藤薫の美容自身 STAGE2」。 毎月第2水曜日更新。

人生のピークをもう一度考える ピークなんて、じつはいらない

2011年、兎にも角にもいちばんブレイクしたのは、“芦田愛菜ちゃん”。わずか7歳で、こんなに世の中の仕組みや人の心の機微がわかるはずがないと、不可解に思うほど賢く、物の道理がわかっている。でもだからこそ強く願うのは、どうかこのままのテンションで世間が彼女を支持し続けてくれということ。いや、ブレイクはやがておさまる宿命にある。でも、AKB人気が沈静化するのとはワケが違う。この幼い少女にもしもその時が来ても“人生のピークがもう過ぎちゃった”などという喪失感は決して持ってほしくはないということ。マスコミの求めに応じて、必死に笑顔をつくる“いたい気な少女”にそんなことを思わせたら、世間は罪深すぎる。

もちろん“人生の長さ”も学んでいるのだろうから、もしも何らかの喪失感を感じても一過性に終わるはずだが、それにしても“早すぎる成功”は 苦悩も多すぎる。“人には2つの不幸があって、ひとつは目的を 果たせぬこと。もうひとつは目的を達成してしまうこと”という言葉を、この手のブレイクを見るたびに思い出してしまうのだ。目的を果たせなくても果たせてしまっても不幸。ならばなかなか果たせぬ目的をもち続けるのが理想の人生ということになるわけで、人生は少しも急ぐことはないのだということを、7歳の少女に逆説的に教えらえれる今日この頃。なかなか叶いそうもない大きな目的を胸に秘めつつ、小さな目的をチマチマ叶えていくのがいいのだと。

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