連載 齋藤薫の美容自身stage2

でも、「いつかは必ず!」の”いつか”は今である

公開日:2015.04.23

人気連載「斎藤薫の美容自身 STAGE2」。 毎月第2水曜日更新。

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“生きる目的”を「世界を股にかけて、あるアーチストを追いかけること」に見い出した人がいる。“趣味”のレベルではなく、まさしく“人生そのもの”にしてしまった人が。仕事も追っかけが可能な仕事をわざわざ選び直し、収入のほとんどを注ぎ込んでいるのは言うまでもない。なぜそれが“人生の目的”?と首をかしげる人もいるはず。自分自身が“何かを達成する”のではなく、アカの他人の活躍に、人生かける意味がわからないと。でも最後に後悔しなけりゃそれでいい。大切なのは、目的に早く出会うこと。見つけたら今すぐ果たすことなんだから。

実際、その人自身は追っかけに半端ではない幸せを感じているはずだし、すべてを見逃してはいけないのだという使命感をもって生きている。だから達成感もある。その集中力と、エネルギーをそっくりかけ続ける情熱は、さらに細胞を活性化するから、明快な目的をもたずに生きている人よりも、よっぽどイキイキしているし不幸感もない。明日が来るのが楽しくなる人生をきっちり送れているはずなのだ。

ちなみにそれまでその人は、“明日が来るのが憂鬱”な、わりに不幸な日々を送っていたという。ある日突然“人生の目的”を見つけて、もう見つかっちゃったのだから、「いつの日か」と待つことはないのだと、いきなり会社を辞めて、“目的”を果たす人生に切り替えたという。

人生の目的とは、そういうふうに“今”にこそ使うべきもの。見つかったらすぐ取り組むべきもの。なぜなら、何かを摑んだら次の目的へ、また何か摑んだらその次の目的へと、目的をどんどん発展させていきたいからである。もちろんたったひとつの目的を生涯をかけて果たしていくのもありだけれど、年齢とともに目的を進化させると、人間が一緒に進化できるからもっといい。なのに古い目的を“いつかはね”としまっていても人間何も成長がない。だから“いつか”じゃなく、“今”すぐ。「40過ぎてからの“いつか”は“今”」と言われたけれども、年齢は関係ない。何歳であれ、見つかったら、“今すぐ始めるべき”なのだ。それは死ぬまでの目的ではなく、生きていくための目的なのだから。

そして「“いつか”は“今”だ」というもうひとつの理由は、生きる目的が見えるのは、じつのところ“いろんなことを諦めた時”だから。人は自分の本当のキャパを知らずに、方向のまったく違う夢や、サイズの大きすぎる夢を持て余しながら生きている。でもどこかで自分の能力に気づき、自分の正体に気づいた時に、それが幻想だったことに気づいて諦める。諦めたからこそ見えてくるものが、実現可能な目的なのだ。“夢”から“目的”への切り替え時期は人それぞれ。でも、その時がじつはいちばん重要な、人生のターニングポイントなのだろう。従って、何かを諦めた時がいちばん大事。“目的”は、叶えるのを待っちゃいけない。目的を叶える過程そのものが、人を幸せにするのだから。今すぐ取り組めば、今すぐ幸せになれる。だから見つけよう。どんな小さなことでもいい。目的なんてあとで大きく成長させればいいのだから。

人は”何か”を諦めた時、今度こそ実現可能な、本モノの”人生の目的”に気付く。だから”夢”から”目的”に切り替わった時が、始めどき

Edited by 齋藤 薫

公開日:2015.04.23

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