
夏の間、知らず知らずに浴び続けた紫外線。UVケアはしっかりしていたのに、気がつけば春よりもぐっと濃くなっているシミや肌のくすみ、残ってしまった虫さされ跡などの対処法を教えて! タカミクリニック医院長 高見先生が、美容医療の見地から、ビューティのハテナに答えるQ&A。聞き手はビューティエディター安倍佐和子さん。
専門のクリニックに行く前に、自分でケアできることはありますか?
美白有効成分であるビタミンC誘導体配合の化粧品や、メラニンの排出をスムーズに促す角質除去作用のある化粧品でのケアなどがおすすめです。
とくに、美白化粧品の効果を浸透させるために、角質ケア(化粧品レベルのピーリング)は大切です。夏を過ごした肌は、紫外線から肌を守ろうとする防衛機能により角質が肥厚しやすい状態に。化粧品の浸透を妨げる不要な角質を取り除くことが、シミをつくらない美白ケアの第一歩と言えるでしょう。 同時にサプリメントでビタミンCを補給するなど、身体の中からのケアも有効です。
それでもシミが目立つ、短時間でなんとかしたい、という人はクリニックに行くべきですね。
気になる大きなシミや広範囲に広がる薄いシミなど、いろんな種類のシミに対して効果的な治療方法がそろっているので、化粧品で改善されない人はクリニックでの受診をおすすめします。以下は、クリニックで行われているシミ治療の詳細です。
レーザー治療
レーザー光が黒い色素と反応して熱を放出し、シミの原因であるメラニンを破壊しシミを消していきます。即効性があるため、短期間で悩みを解決できます。施術後数日でかさぶたができますが、かさぶたを無理にはがしたり、レーザー治療後に日焼けなどをすると、かえって悪化させてしまうこともありますのでケアが必要です。老人性色素斑などに有効です。
・Qスイッチ・ルビーレーザー
・Qスイッチ・ヤグレーザー
フォトフェイシャル
肌にIPLという光を照射することで、シミ・ソバカスなどの肌トラブルを根本から改善します。シミだけではなく、くすみやシミ予備軍、ソバカス、肌の弾力アップ、赤ら顔、小ジワ、毛穴の開きなど、異なる症状に同時に効果を実感できる、人気の施術です。
レーザー治療のように、施術後テープを貼る必要がなく、施術直後から洗顔やメイクが可能です。ソバカスや老人性色素斑に有効です。
医療用LEDダイオード(白・赤)
光の力で肌が蘇る、最新光線治療。コラーゲンの生成や肌のターンオーバーの促進を促します。治療後の痛みや赤みがないため、施術後すぐにメイクが可能です。レーザー治療とは違う波長のものなので、シミを直接取り除くことは難しいのですが、レーザー治療の効果をサポートしたり、くすみ治療や色素沈着の改善に有効です。
医療用イオン導入
美白に効果のある高濃度ビタミンCE誘導体を微弱な電流を使って真皮層まで浸透させ、潤いのあるみずみずしい美肌に導きます。キメが整い、肌の透明感がアップ、くすみ改善に有効です。
スーパービタミンC点滴
外側からのケアだけでなく、内側からも美しくなるためのメニューです。レモン500個分のビタミンCを点滴で直接体内へ吸収されることで、体の機能を整え、アンチエイジング全般・全身美肌・全身美白・疲労回復・免疫力アップ・抗酸化予防・ガン予防が期待できます。肌の透明感やくすみ改善に有効です。
レチノイン酸ジェル
レチノイン酸はビタミンAの誘導体で、肌のターンオーバーを促進、正常化させる効果があります。当クリニックでは医師の診断のもと、8種類の濃度の中から患者様の症状や肌質に合わせて、自宅用治療薬として処方しています。老人性色素斑、肝斑、炎症性色素沈着に有効です。
ハイドロキノンクリーム
しみに効果のある美白剤。「肌の漂白剤」とも呼ばれ、強力な漂泊作用のある塗り薬。メラニン色素を合成する酵素であるチロシナーゼの働きを弱め、さらにメラニン色素を作る細胞(メラノサイト)の数を少なくする作用があります。シミを薄くし、さらに予防する働きがあり、その美白効果は、アルブチンやコウジ酸の約10~100倍と言われています。これも、自宅用治療薬として、肝斑治療に人気です。
内服薬
シナールやトランサミン、ビタミンEなどの内服薬で、肝斑治療やシミ治療の後押しとして用いられることが多い。
協力:タカミクリニック
http://www.takamiclinic.com/
イラスト:いいあい
Edited by 編集チーム
公開日:2016.06.07