
同窓会は、女性にとって自由参加型のオリンピックみたいなもの? 誰かと競うことが目標じゃない、ライバルは自分。いつか開かれるであろう、同窓会に照準を合わせて美容をスタート!? 齋藤薫さんが、リサーチにもとづき同窓会を考察!
同窓会に行くと、元クラスメートの人生に“自分の人生”を教えられて、一喜一憂
少し前、“同窓会ブーム”と言われた時期があった。“同窓会恋愛”あるいは、“同窓会不倫”も同時にブームになったりして、ともかく全国津々浦々、あっちでもこっちでも同窓会が開催されたもの。
でも、気がつけばそれも沈静化。一時期の熱狂はなくなった。そこにどんな理由があるのか? 今回それが、結構浮き彫りになってきた。
まず「ともかく昔の関係にいきなり戻れて楽しい」「そこに新しい交流が生まれる」「なんだかんだ言って興奮するし、若返る」などなど、ポジティブな意見が多い中、こんなコメントもまた印象的だった。
「同窓会が何故かいつも億劫。自分でもその理由を知りたい」そして「何年かに一度でいい感じ。毎年はしんどい……」。 なんか、わかる気がする。「わーい、久しぶり久しぶり」だけで楽しい同窓会も、やりすぎると同窓会でなくなる。別の意味を持ってきてしまうから。ましてや同窓会は、かつては大差なかった同級生の人生を通して、今の自分の人生の評価を嫌でも突きつけられるから、意外に重い。「優越感もあれば、敗北感もある」という声もあった。
Q1.あなたは今まで、同窓会に行ったことがありますか?
Q2.同窓会のための準備、何をしましたか?
●全体的に状態のよい自分で臨んだ。
●靴を新調した。
●マツエクした。
●アゴにヒアルロン酸を打った。
●髪を巻いた。
●いつもよりもメイク濃いめ。
●美顔器を引っぱり出してきて、念入りにお手入れした。
●盛らずに、普段通りの自分で行った。
Q3.同窓会ファッションで意識することはなんですか?
●あんまり頑張っているようには思われたくないけど、ぱっとした服で出かけたい。
●久しぶりに会うので、極力スタイルがよく見えるように。
●自分がリラックスできる服。
●洋服だけでなく、肌に注力。劣化したと思われるのは避けたい。
●毛玉がついているのは所帯じみて見えるので気をつけたい。もちろん靴はピカピカに磨く。
●上質感。安っぽくは見られたくない。
●華やかに見えるように。
●同窓会でなくても、毎日気をつけている。
Q4.同窓会で言われてうれしかったこと、せつなかったことはありますか?
Q.5 昔、美人だった人、イケメンだった人はどう変わりましたか?
●天真爛漫だった彼女は、相変わらずステキだった。
●変わらず美人だったが、エロっぽくもなっていた。
●美人は生まれつき、とつきつけられた。
●かっこよかった彼は、私服のセンスが意外となかった。しかも薄毛になっていて残念。
●かなり太って、誰かわからなかった。
スゴく変わった人はいましたか?
●ずっと冴えなかった男子が今はカメラマンになって活躍している。しかもなかなかのイケメン。
●大人しかった友人が女優となり、当時とはうって変わって明るくなっていたこと。
●友人が何故か改名していた。
●暗かった男子がイケメンモデルとして活躍している。
Q.6 あなたの周りで、同窓会で恋がはじまったり、結婚した人がいますか?
●同窓会で告白されて、遠距離不倫。数年続けてしまった。
●親友が同窓会で中学校のときの元カレに会い、結婚した。
●学生のとき彼女はクラスの優等生、彼は不良。同窓会で会って、デキ婚した。
●上司が同窓会で再会した同級生と結婚。
Q.7 同窓会で友情が復活しましたか?
●20年前は接点がなかったヤンキーの子とLINE友だちに。
●地味だった子が女子力を上げてデビュー。近寄り難くなっていた。
●昔は目立たなかった子がきれいになっていたが、話をしてみると昔のままフレンドリーだった。
Q.8 今後、同窓会があったら参加しますか?
【YES】
●みんながどう変わったか見てみたい。
●昔が懐かしいと思えるようになったから。
●一回も行ったことがないから、一度は行ってみたい。
●結婚式に呼ばれることもなくなり、同窓会くらいしかおめかしして行く自分のための行事がないから。
【NO】
●失望しそう。
●気が合わない人とも話を合わせなきゃいけないから面倒。
【どちらとも】
●そのときの状況による。同窓会を優先することはしない。
●何年かに一度でいい感じ。毎年はしんどい(笑)
●ホテルとか形式ばったところは面白くないから、3次会くらいから行く。
●同窓会はなぜかいつも億劫。その理由を自分でも知りたい。
●誰が出席するのか確認してから。
Q9.同窓会はやったほうがいいと思いますか?
【YES】
●人の人生を通して、自分の人生を見つめ直すことができる。
●年を取ってから、素の自分を知っている人に会うのは大事だとわかったから。
●とにかく楽しい。みんなに会える貴重な機会。
●再会から縁が生まれることもある。
●どこかでつながっていたい。
●どちらかというと幸せな人が参加するイメージ。ハッピーオーラ満載で、全体の雰囲気もいいのでは。
●優越感、敗北感。いろいろな刺激を受ける。がっか
りすることも少なくないけど。
●何だかんだいって興奮するし、その頃を思い出して若返る気がする。
【NO】
●必要な人とはちゃんとつながっているから。
●昔の友人に魅力を感じない。
●興味がない。
<同窓会あるある>
●メンバーによって楽しいとき、つまらないときがある。
●やけに馴れ馴れしい人がいる。
●20年ぶりの再会で、当時の呼び名を忘れてしまった。
●ちっちゃかった男の子が長身になっていた!
●最初は不安、でも行くと何だかんだ楽しめる。
●見栄っ張りの子は相変わらず見栄っ張り。
●区議会狙いの人が紛れている。
●地味な女の子が派手になっていた。
●同級生の大人数LINEグループができた。
確かに一度に、様々な比較材料を見せられれば、心穏やかではいられない。「これは言ってみれば、幸せな人が参加するもの」の意見にも大いに一理ある。 そもそも、「みんなは変わっていたか?」の質問に55%がイエス。放っている印象それ自体が大きく変わる、それが人生というものなのだし、同様に自分も相手に与える印象を大きく変えてしまっているかもしれないわけで、そういうことも含めて色々思い知らされるから、同窓会は誰にとっても結構な檜舞台。毎年だとやっぱり疲れる。特殊な一喜一憂は、何年か一度で充分なのかもしれない。
文:齋藤薫
構成:Nana Araki
VOCE2016年7月号
特集 あとちょっと、をどうにかして 夏までに出せるカラダへ「今日から“ヤセ活”はじめよう」
詳しくは→http://i-voce.jp/magazine/magazine_voce/
Edited by 大木 光
公開日:2016.06.06