
実際に美容クリニックに行く前に、どんな治療メニューがあるのかを知っておくと、料金や痛みなどの気になる疑問も解消できるし、カウンセリングのときに、先生の話も理解しやすくなります。そこで、VOCE世代の肌悩みに対して、どんな治療があるのか、一部をご紹介します!
シミ治療
シミの種類やサイズによって、治療法はさまざま。日焼けによるシミでも、うすいシミと濃いシミでは施術は変わる。肝斑などのうすいシミもまた別。色の境界がはっきりした濃いシミには、Qスイッチ式のレーザー、淡いシミにはフォトフェイシャル、肝斑にはレーザートーニング、軽い色むらにはピーリングやイオン導入、と多種多様な方法がある。ただ、一度施術したからといって、それでOKというわけではないのがシミ治療。施術後に日焼けするような行為をしてしまうと台無しに。アフターケアが一番重要な治療と言ってもいいほど、治療後のケアで差がつきます。
具体的には……
Qスイッチレーザー
1mm¥2000など〜(参考価格)
シミ治療の定番。黒い色に反応するレーザーを使用し、メラニンを含んだ黒い細胞を熱で壊すため、過剰なメラニン生成を元から絶つ。照射部分は1週間ほど赤み、かさぶたが残るため、テープなどでガードし、かさぶたが取れた後も塗り薬などでのアフターケアが必須。1回でOKのシミもあれば、複数回照射しなければならない場合もあるので、自己診断はNG。
レーザートーニング
両頬¥25000〜(参考価格)
レーザーでは治療しにくい淡い肝斑に。ヤグレーザーといった種類のレーザーを低い出力で照射するもの。フォトフェイシャルと同じように、メラニン色素を少しずつ壊していく方法。繰り返し受けることで肌色が均一に。Qスイッチレーザーのように、テープを貼ったりする必要はない。
ピコレーザー
¥30000~(参考価格)
シミ対策の最新レーザー。Qスイッチレーザーはナノ秒(10億分の1)単位でレーザーを照射するのに対し、こちらはピコ秒(1兆分の1)単位で照射。Qスイッチより正確に、より痛みが少なく色素を破壊できるとされている。さらにダウンタイムも短くなるよう。最新機種なので、導入しているクリニックはまだ多くないが、これから増えると思われる。
実際にクリニックでシミケアをしてみました。
小さなシミに、光治療器での治療。シロノクリニックにて。
BEFORE
2日後
シミ部分がかさぶたに、1週間程度でかさぶたが取れる。
1ヵ月後
シミのない美肌へ。
次は、たるみの治療について実際の施術とともにご紹介していきます。
たるみ治療
たるみという肌悩みは、いろいろな悩みと交わってきます。筋肉が衰えて脂肪を支えきれなくなり下に下がってしまうもの、肌にハリ・弾力がなくなってゆるんでしまった状態……。ほうれい線も、シワだと思いがちですが、じつは頬の肉が下がってしまっているたるみの症状のひとつ。目元にももちろん、たるみの症状は現れます。
それだけに治療メニューも豊富。ボトックス、ヒアルロン酸、サーマクールといった高周波治療器、ウルセラやダブロといった超音波治療器、スレッド(糸)が中心になってきています。いま、いちばん治療法が進化しているジャンルかもしれません。単発で治療するというよりも、合わせ技治療が効果的なこともあります。フェイスラインのもたつき、二重あごなどは、脂肪溶解注射(輪郭注射)をして余分な脂肪を減らしてから、マシンやスレッド、ボトックスで引き上げる……という具合です。さらに肌の厚みや脂肪が減ってきた部分にヒアルロン酸を注入して顔の重心を上に持ってくることで若々しさを出す手もあり、あの手この手でリフトアップを目指せます。
ボトックス
1部位¥30000~80000(参考価格)
表情筋の中で下に引っ張る筋肉を選んでボトックス製剤を注入することで筋肉の動きを弱めるもの。3日後あたりから徐々に効果を感じられ、2~3ヵ月くらい持続。そのため、3ヵ月くらいで再度施術をしたほうがベストではあるが、効果が続いている間はシワの原因となる筋肉が弱まり、シワができにくい状態になっているので、表情ジワになりにくくなっている。麻酔クリームをぬってから施術。
このボトックスを、筋肉ではなく皮膚の浅い部分に細かく注入していく“マイクロボトックス”(フェイスライン¥80000など・参考価格)は、フェイスラインの引き締めに効果的で、シャープな輪郭に。
ヒアルロン酸
1本¥90000〜150000(参考価格)
こめかみや頬骨の上側などにヒアルロン酸を注入して持ち上げる。顔全体の重心を上に上げることで若返って見える。注入用のヒアルロン酸はひとつではなく、鼻筋などの形を変える目的には硬めのものを、シワ改善には柔らかめのものを、など用途に合わせて様々。クリニックによって取り扱っているものが違うので、医師によく確認しよう。麻酔クリームをぬってからの施術だが、注入部位や個人差で痛みには差があるものの、それなりに痛い、と思っておこう。内出血がでたり、腫れてしまうこともあるが、1週間程度でおさまる。
サーマクール
¥80000〜(参考価格・最新機器のCPTは異なる)
“切らないフェイスリフト”ができるきっかけとなった代表的な高周波マシン。真皮層に適度なダメージを与え、コラーゲンなどの再生機能を刺激。初期のサーマクールは相当痛みがあったが、最新のマシンは痛みも軽減されており、効果もアップ。目元用のチップもあるのが嬉しいところ。年に1〜2回受けるのが理想的とされている。
ウルセラ・ダブロ
ウルセラ¥240000〜、ダブロ¥150000〜(参考価格)
皮下脂肪のさらに奥にある筋膜にまでアプローチできる超音波マシン。真皮〜筋膜まで超音波振動で刺激して、肌の奥から引き上げる。1ヵ月後あたりから引き締まり効果が実感でき、頬や目元がぐっと上がり、フェイスラインもシャープに。痛みは弱めで、ダウンタイムもほとんどない。サーマクールとウルセラの合わせ技治療も効果は抜群だ。
ショッピングリフト
フェイスライン¥40000〜(参考価格)
細く短い溶ける糸(スレッド)を使用する施術。糸でつり上げるというよりは、スレッドによる収縮やコラーゲン増加を狙う。多種多様なスレッドがあり、用途に合わせて使い分けていて、糸によって効果の期間にも差があるが、溶ける短いショッピングスレッドは、半年〜1年と言われている。ドクターによって使う糸も使う本数も差があるので、しっかりとカウンセリングを受けて納得してから行うのがベストだ。
実際にクリニックでたるみケアをしてみました。
ウルセラとフェイスラインのマイクロボトックスの合わせ技の症例。東京ミッドタウン皮膚科形成外科 ノアージュにて。
BEFORE
施術から3週間経ったのがこちら。
AFTER
顔の下半分のもたつきがスッキリ!!なんだか、ほうれい線もちょっと薄くなったような…合わせ技の効果を感じます!
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Edited by VOCE編集部
公開日:2016.11.30