連載 これがワタシの生きる道

【芸人ヒコロヒー】ネタの着想は、何かを見たときに感じる違和感から

更新日:2021.05.14

これがワタシの生きる道 【ヒコロヒー】ネタの着想は、何かを見たときに感じる違和感から

ユニット「ヒコロヒーとみなみかわ」にて出場したM-1グランプリ2019で、男女逆転漫才で注目を浴びたピン芸人、ヒコロヒー。そのフラットな視点、オフビートな世界観で、お笑い界に風穴を開ける一匹狼にインタビューを敢行した。

これがワタシの生きる道 【ヒコロヒー】ネタの着想は、何かを見たときに感じる違和感から

ユニット「ヒコロヒーとみなみかわ」にて出場したM-1グランプリ2019で、男女逆転漫才で注目を浴びたピン芸人、ヒコロヒー。そのフラットな視点、オフビートな世界観で、お笑い界に風穴を開ける一匹狼にインタビューを敢行した。

「天下とったる」みたいな同期の中で
「天下とは?」と思っていた

――ヒコロヒーさんは愛媛出身ということで、私も同郷なので、あの町からどうやってヒコロヒーさんという芸人さんが生まれたのかに興味がありまして。自身のキャッチコピーでも「地元のツレ」って言われてますけど、学生時代はどんな感じでしたか?

ヒコロヒー「高校時代はガソリンスタンドでバイトしてて、そのままそこに就職しようと思ってたんですけど、どうしても親が大学に行ってくれということで進学しまして。ぜんぜん勉強してなかったので、自分でもようやりましたねって思います。学校の友達よりは地元の友達と遊んでる感じでした」

――芸人になる気はなかったってことですけど、それでもけっこうテレビは見てたんですよね?

ヒコロヒー「好きでした。人並みにお笑いが好きっていう感じでしたね。世代的に言うと『めちゃ×2イケてるッ!』とか『笑う犬の生活』を見てた感じで、高校になると芸人のラジオを好きになって、ブラックマヨネーズさんの『ずぼりラジオ』とか、くりぃむしちゅーさんの『オールナイトニッポン』とかを聞いてました」

――その後、大学で松竹芸能の方にスカウトされて養成所に入るってことなんですけど、そのときってどんな気持ちでした?

ヒコロヒー「そのときがちょうど就職活動が始まる時期で、インターンとかもみんな始めるタイミングだったんですね。私はラジオとか映画が好きだったので。松竹というと、映画にも関係があるから、役に立つんじゃないかってことで、もらった名刺を見て連絡して。そしたら(松竹芸能の)養成所という、わけのわからん小さい部屋で、若者たちが「天下とったる」みたいな顔して集っているところに入ることになって、なんなんだろうこれはというところからスタートしました。私は「天下とは?」という感じでした」

「天下とったる」みたいな同期の中で
「天下とは?」と思っていた

中心人物みたいな人たちとは交じれずに

――とはいえ、今のように活躍するにはそこで結果を残したからだと思うんです。

ヒコロヒー「養成所でAマッソとかきつねさんとかと仲良くなって。大学生が習い事に行くうちに、そこで友達ができて、その子らに会いにいく、というノリで始めて、やっていくうちになんとなく……みたいな感じですね」

――養成所の中では、どんな感じだったんですか?

ヒコロヒー「私たちは養成所の中心人物みたいな人たちが、授業が終わったあとに飲みに行こうとか、バーベキュー行こうとかやってるところから、なんとなくこぼれ落ちた連中って感じだったんですよね。私は特にそういうコミュニケーションに交じれなくて、でも今もやれてるのは、周りのおかげだなと」

――ヒコロヒーさんというと、パッと見はやる気がなさそうに思われるけれど、実はそんなことない、みたいな感じがあって、そういうのって自分も学生時代とかに言われたことあるし、分かるなって思うんですよ。

ヒコロヒー「そういう人がホントは多いと思いますよ。「やる気あります」って言える方が少なくて。うまいところでそういう感じを出せる人は、簡単に「やる気ある」って思われやすいし」

――そういう空気の養成所の中で、コンビを組んでたことはあるんですか?

ヒコロヒー「ずっとピン芸人で。最初から芸人になりたいという気持ちがないまま養成所に入ったので、なんとなくやるのならコンビかなと思ってたんです。でも、「コンビ組もう!」って言ってくれる人たちとも気が合わなくて、断るときに「ピンでやりたいんで」って言ってたりしたら、そのまま…。特に私が気難しいところがあるんで、間口が広くなくてすみませんって」

中心人物みたいな人たちとは交じれずに

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