1. 女が死にたくなる時、もっと生きたいと思う時【齋藤薫】

斎藤薫の美容自身2

2017.06.14

女が死にたくなる時、もっと生きたいと思う時【齋藤薫】

人気連載「斎藤薫の美容自身 STAGE2」。 今月のテーマは"女が死にたくなる時、もっと生きたいと思う時”について。毎月第2水曜日更新。

自分は必要のない人間、そう思った時にすべきこと

ただ厄介なのが、死にたいと思う理由の一つに、割に多く挙がってくるのが「自分は必要のない人間」「自分が死んでも誰も悲しまない」。こういう負のツボにはまった場合は、確かに簡単には這い出しにくいのかもしれない。ただこれ実際は、仕事の失敗よりはるかに解決しやすい問題。職場での苦悩は、相手があったり状況が許さなかったり、自分ではどうにもならない受け身のケースが多いのに対し、「自分が必要のない人間」からの脱出はある意味簡単。 自ら人の面倒見を買って出る。ボランティアを始める。あえて接客業に挑む。つまりこれは誰かに「ありがとう」と一言言ってもらえれば解決する問題なのだ。人に感謝されれば、それだけで解決する問題なのだ。

どちらにしても、人と関わらない限り、自分は必要な人間にはならない。自分が不必要と思う人間は、要するに“人との関わり”を避けているから、そういう発想になってしまうのだ。ともかく人との関わりを増やすこと。うまくいかないこともあるだろう。でも良いことも絶対ある。苦しみも喜びも結局は人間が、他者がもたらしてくれるもの。傷つきたくないから、人と関わらないという逃げが、自分を必要のない人間にするのだから。 

そしてもう一つ、それなりの決断がいるけれど、とても良い方法がある。あるアンケートで「ずっと住み続けたい」と思う街に住んでいる人は「死にたい」という気持ちを持ちにくいという結果が出た。事実、住みたい街のランキング上位を見て、なるほどそこに住んだら何となく気持ちが違う方向に向くのではないかと思えたりもする。同様に、住んでいて嬉しくなる部屋に住んでいたら、死にたくはならないのではないか。日々の気持ちの向きを決めるのは住まい方、前向きになるとは、具体的に住みたい街の、住みたい部屋に住むことなのかもしれないのだ。 

そして、何より大切なのは、住みたい部屋と同じように、“この自分”で生きていきたいと思える自分を作り上げること。死にたくなる人に多く見られるのは、前よりもキレイじゃなくなったり、自分がイヤになる嫌悪感。つまり逆に、キレイになったという自覚は、まさにもっと生きたいという意識そのものだ。死にたい人は化粧品を買わない、絶対に。キレイになることと生きることは、 ほとんどイコールなのだ。「ずっとこの自分で生きていきたい」という自分を作ることが、即ち生きるためのエネルギー。 

死にたい理由も、生きたい理由も、実はすぐ身近にあったのだ。いずれにせよ今がどんなに幸せでも、ちゃんと自分の死というものをどこかで意識しながら生きること、これがより良く生きることなのである。

ずっと住みたい街に住むと、生きたくなる。「ずっとこの自分で 生きていきたい」という自分を作ることが、生きるためのエネルギー。

【斎藤薫の美容自身 STAGE2】バックナンバーはこちら
スピリチュアルを超えた”お守り”の効用 何者かに守られている女と、誰にも守られてない女
”運のいい女と、悪い女”って本当にいるのか?”運のいい女”は、本当に運がいいのか?
誰の色にも染まる白い女、誰の色にも染まらない黒い女、どちらが正しいか

  • 1
  • 2