1. 繰り返し使える生理用品「月経カップ」の真実

2017.06.11

繰り返し使える生理用品「月経カップ」の真実

日本で、生理用品といえば断トツ「紙ナプキン」が支持されているが、その紙ナプキンにはないメリットによって、新たに注目を集めている製品がある。今回は、生理用品界に訪れているサードウエーブ“月経カップ”について、フリー編集&ライターの三浦ゆえさんに教えていただきました。

繰り返し使える生理用品「月経カップ」の真実

私たちは本来、性とは無縁ではいられない。たとえば多くの女性には、月経がある。毎月のことで深く考えず生理用品を選び、不快感があっても我慢するのがすっかり身に付いてしまっている。しかし、本当にそれは“最良の選択肢”なのだろうか。

世界、特に欧米では「セクシャルヘルス」の意識が高く、性の健康を自身で管理することが常識となっていて、そのための商品も数多く販売されている。自己管理することがQOLの維持につながるという発想だが、一方でここ日本では性教育が不十分だったり性をタブー視する風潮により、その考えが根付いていない。

生理用品のほとんどは「紙ナプキン」

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最寄りのドラッグストアで、生理用品売り場の前に立ってみた。9割強が紙ナプキンで占められ、隅に置かれたタンポンの存在感は希薄。日本の生理用品市場は紙ナプキン一強状態にあることが一目でわかる。2017年1~3月期の、全国のドラッグストア、スーパーマーケットにおける生理用品のシェア率(週刊粧業調べ)を見ても、発表されている10位までのすべてが紙ナプキン。現在、タンポンを発売しているのはユニ・チャーム1社のみである。

国内で初めて紙ナプキンが作られたのは1961年。その後、たゆまぬ開発努力が続けられ、世界でも類を見ないほどの高品質な製品へと進化した。筆者は海外旅行中に現地で生理用品を購入したことが何度かあるが、スリムタイプでも日本の“夜用”ほどの厚みがあったり素材が粗雑でかぶれたりで、閉口するばかりだった。さらに、日本の紙ナプキンはバリエーションが豊かだ。たとえば大王製紙の「エリエール」ブランドでは3シリーズ計22種もの商品が展開されていて、ユーザーはサイズ、素材、羽付きor羽なし……など目的と好みに合ったものを選択できる。

私たちにはタンポンや布ナプキンといった選択肢も用意されているが、それぞれにメリット、デメリットがある。肌が弱くてかぶれやすいなら布ナプキンが適切だが、洗う手間がかかる。タンポンは経血が漏れにくいが、膣内が乾きやすく人によっては不快感が強い。その種類の多さ、使用の手軽さ、購入しやすさから紙ナプキンが断トツに支持されるのも納得だ。

しかしここにきて、生理用品界にサードウエーブが訪れている。「月経カップ」への注目が高まっているのだ。

例えて言うなら、ワイングラスの「台」部分を省いたような形状。指で折り畳んで膣内に挿入すると、そこでカップ部分が開いて子宮から排出される経血をダイレクトに受け止める。経血が漏れにくい、洗浄して繰り返し使える、ゴミが出ない点をメリットと感じた女性たちから支持されている。

布ナプキンをはじめとするオーガニックコットン製品ブランド「スクーン・オーガニック」代表の浅井さとこさんは、米国在住25年目。ニューヨーク大学でMBA取得後、コンサルティング会社勤務を経て、2002年に同社を起ち上げた。月経カップを独自開発し、「スクーンカップ」として世界30カ国以上で販売している。開発の際には日本人を含む何百人ものモニターの意見を取り入れて、アジア人にも使いやすい仕様を目指したという。日本でも2016年3月から、薬事法に基づいてスクーンカップの販売を開始した。主にネットショップなどで取り扱われている。

欧米ではスクーンカップのユーザーが加速度的に増えていて、生理用品の主流になりつつあります。なぜなら、それによって生理中でも女性が快適に、しかもアクティブに過ごせるからです」と言うが、紙ナプキン一強状態の日本における販売にハードルを感じなかったのだろうか。

「これまでアフリカなどの途上国に当社のオーガニック布ナプキンを寄付する活動をしてきましたが、そうした地域では生理用品が行き届いていないがために学校に通えなかったり、それで勉強についていけなくなったりする少女が多いのです。その活動を通じて、繰り返し使える月経カップの存在を知りました」(浅井氏)

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日本での販売にあたって工夫したことは?

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