1. 東京で「食べログ」点数が最高な街はどこか……その意外な順位とは!

2017.07.23

東京で「食べログ」点数が最高な街はどこか……その意外な順位とは!

飲食店を検索する際に、多くの人が参考にしている「食べログ」の評価。そんな食べログの平均点を分析して分かった意外な事実について、マーケティング・コンサルタントの新山勝利さんに教えていただきました。

六本木が「平均3.50点」でトップ

「平均3.50点」で、見事1位になった六本木。年収の高い富裕層が住んでいる土地柄であることが影響しているはずだ。六本木がある港区は、東京23区の所得第1位で1111万円(総務省の2016年度「市町村税課税状況等の調(しらべ)」を基に算出)。大手のIT企業など優良企業が本社を構えており、社員が高収入であることで知られる外資系金融機関も多い。そういった事情もあり、優良店が集積しているのだろう。

もちろん、六本木は店舗の賃貸料など、出店コストやランニングコストは相応に高い地域ではある。だが、それでも日本一地価の高い銀座に比べると安くすむケースが多いはずだ。飲食店にとっては、客単価の高さを期待できるが、銀座に比べたらコストを抑えられるというメリットは、かなり大きい。

1人あたりの予算が何円くらいの店が多いのかを調べると、1人あたり1万5000円以上かかる店はぐっと少なくなる。

いくら懐に余裕がある人を相手にしているといっても、六本木の飲食店がしのぎを削る主戦場が「5000~1万円未満」あるいは、「1万~1万5000円未満」のゾーンだということがよくわかる。

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(出所)「食べログ」掲載データ(2017年6月)のランキング上位1200店の「使った金額/1人あたり」「予算分布(夜)」を基に筆者作成

六本木に出店している飲食店のジャンルで多かったのは、イタリアン、フレンチ、寿司、居酒屋、焼肉の順番になった。いまや、食べログで話題性があり、評価の高いイタリアンを食べるならば、六本木をチェックすることが不可欠だと言えそうだ

本命かと思われた銀座は「平均3.499点」で、僅差の2位だった。1位とほとんど数字が並んだ結果に納得する人は多いだろう。日本でいちばん地価が高く、老舗の店も多い。

特に寿司の場合、銀座で出店することは、最高のステータスだとみなされる。また、銀座は世界各国の高級料理店が並び、日本で指折りのフランス料理店も多く店を構えている。

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(出所)「食べログ」掲載データ(2017年6月)のランキング上位1200店の「使った金額/1人あたり」「予算分布(夜)」を基に筆者作成

客単価が「5000~1万円未満」の店が街の主力なのは六本木と同じ。ただ、1万円を超える店の割合は、六本木に比べて低い。「星」の平均点では、六本木と拮抗しているのだから、銀座のほうが高評価の店をよりリーズナブルに利用できる街という事もできる。

1000円未満の客単価の店を見てみると、カフェや喫茶店、ケーキ店にチョコレート店が目立った。銀座はショッピングの街でもあるので、途中の休憩や贈答などを踏まえたお土産需要が旺盛だ。ただし、銀座価格なので1000円台になっているようだ。

銀座で出店数が多いのは、イタリアン、寿司、懐石・会席料理、カフェ、フレンチの順だった。六本木だけでなく、銀座でもイタリア料理店が多いのは、価格帯ではフランス料理よりも若干割安でありながら、料理の「格」として、フランス料理に引けを取らないと感じる人が増えているからではないか。もともと、日本人にもチーズやパスタなどの食材がなじみ深いのもイタリア料理の強みだ。

イタリア料理に続き、店の多さで2位に寿司、3位に懐石・会席料理が続くのは、いかにも銀座らしい結果だ。

3位に入ったのは「平均3.491点」の上野。東京の東部に位置し、情緒あふれる昭和の風情を残しにぎわう下町だ。その一方で、美術館、博物館も数多く集中しているエリアでもあり、芸術文化の薫りも高く、豊かな多面性を持つ街である。

上野駅から御徒町駅にかけて、アメ横(アメ横商店街)が続き、品ぞろえ豊富な専門店がところ狭しと並ぶ。アメ横のガード下には、歩きながら食べられるテイクアウト店や朝飲み(午前中から酒を提供)ニーズに応える飲み屋もある。

また、上野はとんかつの発祥の地と言われることもあり、2012年にうち1店舗は閉店になったが、「とんかつ御三家」とたたえられてきた名店もある。そして、キムチ横丁と呼ばれる焼肉店が並ぶ一角もある。かつては、上野には北の玄関口(東北方面に向かう特急は、すべて上野駅発着)としての役割を背負っていた時代があり、歴史的経緯から長旅の前後に胃袋を満たすためのお店が多かったのだ。

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上野は東京一のグルメタウン?