1. 【知っているようで知らない成分】ビタミンKって、どんな効果があるの?

2017.08.30

【知っているようで知らない成分】ビタミンKって、どんな効果があるの?

化粧品やサプリでおなじみの成分だけど、いったい何をしてくれるのかイマイチわからない成分って、ありますよね。不足したらどうなるの?過剰に摂取すると害があるの?上手な取り入れ方を、美容皮膚科医の貴子先生監修で説明します!今回はビタミンK。あまり身近じゃないけれど、最近よく聞く栄養素。

【知っているようで知らない成分】ビタミンKって、どんな効果があるの?

そもそも、ビタミンKってなに?

ビタミンKとは1929年に発見された脂溶性ビタミンのこと。血液凝固を意味する「Koagulation」にちなんでビタミンKと名づけられました。ビタミンKは、出血したときに血液を固めて止血する因子を活性化する働きがあります。
また、骨のたんぱく質を活性化する働きもあるため、骨粗しょう症の治療薬として使われているほか、血管の健康にも関与しています。そもそも骨は、コラーゲンをベースにして、それにカルシウムやマグネシウム、リンなどが結合して丈夫な骨になっていきます。このとき、コラーゲンとカルシウムを結びつけるのが、ビタミンKの役割。ビタミンKが不足してしまうと骨が弱くなり、最終的には骨粗しょう症になってしまうのです。ビタミンKが近年、注目されているのには、そんな理由もありそうですね。
K1~K7までの種類がありますが、天然のビタミンKである2種類、K1とK2が栄養面では重要だとされています。

ビタミンKが不足すると、どうなる?

出血しやすくなり、血が固まるのに時間がかかるようになる。さらに、骨がもろくなる骨粗しょう症になってしまう。これがビタミンK不足の主な症状です。具体的には、鼻血や胃腸からの出血、月経過多、血尿などの症状が現れます。内出血によるあざができやすく、さらに治りにくいという症状も出るようです。そして慢性的なビタミンK不足は、骨粗しょう症や骨折の原因になることが知られています。
これ、かなり深刻ですね。
でも通常、ビタミンKは腸内細菌叢で生成されるため、不足することはありません。腸内細菌叢が未熟な新生児、乳児、そして抗生剤などの投与で腸内細菌が減少してしまった成人が、ビタミンK欠乏症になるといわれています。

ビタミンKが多い食品は、なにがある?

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もっとも代表的なのがお茶。玉露100gあたり4000μg、抹茶では2900μgも含まれています。わかめやひじきなどの海藻類にも多いし、変わったところだとサラダ油にも含まれているんです。レタスやキャベツにも含まれていますが、日光に当たった外側の葉の方が、芯に近い葉よりもビタミンKが多く含まれているようです。ひきわり納豆には930μg、パセリで850μg、シソは690μgなど、身近な成分できちんと摂取できるのがビタミンKのいいところ。
成人女性の1日の目安量は150μgですから、健康体であれば、含有量の多い食品を無理に選ぶ必要もないと思います。腸内細菌によってもつくられますし、こうした食材からも簡単に摂取できるので、不足の心配はほとんどないといっていいでしょう。ただ抗生剤を長期間服用している人は、腸内細菌からの供給が不十分になることもあるため、気を付けたほうがいいかもしれません。
でも通常の食生活、規定の摂取量であれば過剰にはなりません。骨粗しょう症の予防としても注目されているビタミンKですが、これだけをせっせと摂取するのではなく、カルシウムやビタミンDなど、骨の形成に役立つ栄養素を積極的に取ることが大事です。

赤ら顔にビタミンKが効くって本当!?

お酒を飲んでもいないのに、頬が赤らんでしまう赤ら顔。これは肌の毛細血管が異常に拡張して、血液が大量に流れ込むことで起こるといわれています。ビタミンKには内出血を早く治す効果があると、赤ら顔やクマ改善のために化粧品に配合されたこともありますが、効果は不明というのが正直なところです。海外で発売されているものの中には配合している化粧品があったようですが、いま現在、あまり見当たらないようですね。
たとえ効果があったとしても、化粧品などによる経皮吸収では、すごく弱いものになるでしょう。
ビタミンK配合の化粧品をほとんど見ないのは、そういう理由もあるかもしれません。
健康のためにはなくてはならない大事な栄養素ですが、美容面での効果はそれほど重要視されていないのがビタミンK。病気でなければ普段の食生活でも十分に摂取できるので、無理にサプリや化粧品を探す必要はないと思います。
もし気になるようなら、毎日1杯の緑茶を飲むだけでも、十分にビタミンK不足は解消されるはずですよ。

監修してくれたのは
貴子先生

松倉HEBE DAIKANYAMA院長(http://www.hebe.co.jp/)。日本形成外科学会認定専門医。形成外科医、美容皮膚科医として、正しいスキンケアやエイジングケアについて教えてくれる頼もしい存在。確かなコスメ審美眼により、本誌ベストコスメの審査員を長年にわたって務めている。類稀な美貌、いつ拝見しても変わらぬ美脚。美容業界にもファン多数。

取材・文/穴沢玲子