1. 「日焼けした肌は、私のアイデンティティのひとつ」- mi-mollet 大草直子 -

2015.08.31

「日焼けした肌は、私のアイデンティティのひとつ」- mi-mollet 大草直子 -

ウェブ業界で活躍する女性に、美の秘密を聞く本連載。第5回目は、「リアル」を大切にするミドルエイジ向けのウェブマガジン「mi-mollet(ミモレ)」編集長の大草直子さんだ。スタイリスト、エディター、ライターなど多分野で活躍し続ける彼女が、年齢を重ねるごとに美しくなる理由とは?

「日焼けした肌は、私のアイデンティティのひとつ」- mi-mollet 大草直子 -
佐野 知美
ライター
by 佐野 知美

2015年1月のオープン以来、日々着実にファンを増やし続けている「mi-mollet」。編集長である大草さんの連載「今日のつぶやき」の更新が楽しみだという方も多いだろう。

サイトのコンセプトは実用的、現実的の2つの意味を持つ「リアル」。年齢を重ねるにつれ、できることが少なくなる。昨日まで似合った服が、今日はなぜか似合わないー。でも、それでいいじゃないと大草さんは笑う。「価値観や優先順位が変わってくる年代だからこそ、変化を楽しむことが大切」と語る彼女の美のマインドに迫った。

(以下、大草直子さん)

ウェブの世界に飛ぶこむなら、今しかない

新卒の頃から40代に至るまで、一貫して紙雑誌でファッションの仕事をしてきました。20代後半でフリーランスになってからは、肩書は仕事をいただくみなさんに決めてほしいと思ったので、あえて自分からはスタイリストや編集者などと名乗らず、舞い込んできた仕事はすべて請け負う姿勢で挑む毎日。

ファッションは、昔から変わらず大好き。でも、いつの頃からか、同じ仕事を繰り返すことに、飽き始めている自分に気が付きました。お気に入りのお店にばかり足を運んでしまったり、似たようなテイストのアイテムをセレクトすることが多くなったり……。こんな状態のまま仕事を続けるのは、読者やスタッフに対して失礼だし、何より自分のキャリアにもダメージを与えてしまうと、随分悩みました。

そんな矢先にいただいたのが、「mi-mollet」編集長就任の話。「Grazia」時代から個人名でブログやSNS発信はしていたものの、本格的にウェブメディアの仕事に関わるのは初めて。システム的なことなど分からないこともたくさんあったけれど、でも肌感覚レベルでウェブの可能性も感じていたから、40代にして新境地に挑戦することを決めました。

今は、「mi-mollet」をファッションよりもライフスタイル寄りの、「人格を持ったメディア」に育てていきたいなと思っています。紙出身者ならではのクオリティと、ウェブメディアならではのスピード感のちょうど中間になるような、新しい取り組みができないかなと、日々試行錯誤しながらコンテンツ作りをしているところです。

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忙しい毎日のリセットは、ジュースクレンズとマッサージ

毎日10:30くらいに出社して、夕方くらいまで編集部でデスクワーク。自分で立ちあげたブランド「HRM」の仕事もあるので、夕方以降と金曜日はそちらの仕事をする時間にあてています。

大草家は、夫と子ども3人の5人家族。夫が家庭に入ってサポートしてくれていることもあり、夜働くことも多いし、(飲みに行ってばっかり)仕事の会食だってあります。土日もイベントやトークショーの仕事があれば出かけます。

よく、忙しくてイライラしないの? とかって聞かれるのですが、全然(笑)。仕事はもちろん、家族に対しても、あんまりイライラってしないんですよね。子どもの成績が多少悪くても、元気で楽しく過ごしてくれているなら、それでいいかなって思うし。

そもそも、私は物事は自分の思い通りにいかないものだと思っているので……。「人をコントロールしよう」だなんて発想は、言語道断。もしかしたら、それって一番傲慢なことなんじゃない? とすら思います。この考え方は、チームで仕事をすることが私の仕事のベースにある、ということも影響しているのかもしれませんけれどね。

疲れたなぁと思ったり、無理をしたなと思った日、ついつい飲み過ぎてしまった日の翌日などは、ジュースクレンズやマッサージを利用してリセット。どちらも「ジョンマスターオーガニック」がお気に入り。表参道の「beautyplant」もおすすめです。

手入れの行き届いた小麦色の肌は、ファッションの一部

意外だと思われるかもしれないけれど、じつはコスメにはそんなにこだわっていないんです。もちろん、人におすすめすることも多いから、色々なコスメを買って、実際に使用することは大切にしていますが、でも「絶対にコレでなくちゃ!」ってものはなくて……。じつはこの取材のお話をいただいた時も、私でいいの? って少し不安になったくらい(笑)。

強いて言うなら、スキンケアよりもボディケアを大切にしています。私にとって、日焼けをすることはもはやアイデンティティの1つ。洋服を着替えるように、肌の質感や色も選ぶべきだと思っています。シスレーの日焼け止め「サンレイヤ G.E.」はテラコッタの肌を作りこむのに最適なアイテムなので、何度もリピート買い。

……でも、今年はちょっと焼きすぎたかも? 日焼けおばさんになっちゃった(笑)。

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しっかりと肌を焼く分、乾燥してかさかさ、なんてことにならないように、こまめにケアをするようにしています。アイテムは、気分や、パーツごとに使い分けます。

例えば、サンタ・マリア・ノヴェッラの「レモンハンドクリーム」はこっくりとしたクリームで、保湿力が抜群だから、手やかかとのケアに使用。

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足のむくみ対策には、THREEの「フット&レッグ トリートメントオイル AC」を愛用。メルヴィータの「ビオオイル エクストラオイル」もお気に入りです。冬の間中、ヒップ周りをマッサージし続けていたら、セルライトがぐんと減りました! 

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40代は、環境や価値観の変化を楽しめる世代

40代って、大人ですよね。人生や生活における選択肢がある意味では増えるのだけれど、一方でセグメントされて、あきらめなければならないことも出てくる年代です。例えば、20代、30代の頃は1シーズンに1つは買っていたブランド物のバッグが、40代になると教育費や、住宅ローンの問題のために買えなくなる、みたいな。

でも、1本1万円するワインを飲んでみようとか、これまで手が届かないと思っていたちょっとリッチな温泉旅館に2泊3日で出かけてみよう、など、若い頃とは違った楽しみ方ができるのも、40代です。

私はファションが大好きだから、24時間ファションのことを考えていいよと言われたら、24時間ファションのことを考え続けることができます。でも、ふと普通の感覚に戻って、イチ生活者として40代の世界を見渡してみると、プライオリティの1番にファッションがくることなんて、ほぼありません。

「mi-mollet」の仕事をしてよかったなと思うことの一つは、少しファッションから離れて、ライフスタイルを考えられるような、フラットな視線を改めて培うことができたことです。

要は、優先順位の付け方、お金や時間の使い方、好奇心の分配の仕方が大切、ということなんだと思います。ファッションがプライオリティの一番じゃないからって、おしゃれをあきらめるわけではないし、ましてや女性のステージを降りるわけではない。

変化を楽しみつつ、肩肘張らずに今の自分を受け入れて、毎日を笑って過ごすことが結果としてキレイに生きる、キレイに働くことにつながっていくんじゃないかなって、最近は思っています。

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大草直子
1972年生まれ。大学卒業後、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)に入社。雑誌『ヴァンテーヌ』にて編集のキャリアを積んだ後、南米へ遊学。帰国後、フリーのエディター/スタイリストとして『Grazia』(講談社)、『VERY』(光文社)、『Oggi』(小学館)などの女性誌で活躍。著書は『おしゃれの手抜き』『考えるおしゃれ』(ともに講談社)ほか、全11冊、累計60万部を誇る。自身のブログ「大草直子の情熱生活」も人気。テレビ出演は『ソロモン流』(テレビ東京)、『ゆうどき』(NHK)、『世界HOTジャーナル』(CX)など。私生活では、ベネズエラ人の夫との間に3人の子供を持つ母。
自身のブログ「HRM JOURNAL」(「大草直子の情熱生活」)


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佐野 知美
佐野 知美
記者・ライター。得意分野は美容と旅。日本全国どこへでも取材に行き、実践レポなども手がける。ベーシックなものも好きだけど、根っからのミーハー気質のため、海外のトレンドやランキングを追うのも忘れない。ドライ&オイリーの混合肌だけど、基本的に肌が強いので コスメはどんどん試してみる派。これからの暮らしを考えるウェブメディア『灯台もと暮らし』の編集長も務める。