1. スキンケアの常識 ウソ、ホント 肌&トラブル編【毛穴ケアは皮脂を取るべき?】

2017.10.08

スキンケアの常識 ウソ、ホント 肌&トラブル編【毛穴ケアは皮脂を取るべき?】

毎日何気なく続けているスキンケア。長年の習慣や考え方で「常識」と思っていることが、実は間違っているケースも……。今回は、識者の方々がケアの「常識」の真偽を判定。あなたの思い込みを正して、効率のいいケアを!

スキンケアの常識 ウソ、ホント 肌&トラブル編【毛穴ケアは皮脂を取るべき?】
ヘルス&ビューティー・レビュー
美と健康の専門情報
by ヘルス&ビューティー・レビュー

お話を伺った方々

岡部美代治さん
ビューティサイエンティスト 化粧品メーカーに勤務後、独立し、美容コンサルタントとして活動。著書『プロのためのスキンケアアドバイスの基本』(フレグランスジャーナル社)など。http://www.kt.rim.or.jp/~miyoharu/

友利 新先生  皮膚科、内科医師
都内2ヵ所のクリニックに勤務する傍ら、医師としての立場から美容と健康に関する啓蒙活動を行う。著書『現役皮膚科医による正しいケア・対策がわかる スキンケア大事典』(マイコミブックス)など。http://ameblo.jp/arata1107/

原 英二郎さん 資生堂 スキンケア研究開発センター 主任研究員 
スキンケア製品の研究開発に従事する研究者。今回は、豊富な皮膚科学、ケア製品に関する知識を生かして、わかりやすい解説をしてくれた。

1,肌の美しさは遺伝する

【△】遺伝的な要素もあるが、外的な要因も見逃せない

「色の白さ、キメの細かさなどは遺伝します。ただし肌の美しさは環境要因によっても左右されるので、黒くなりやすい肌でも、紫外線を避け、保湿をしっかりし、思春期に皮脂腺を発達させないような食生活を送れば、遺伝に逆らって白い肌になれる、という仮説は成り立ちます」(岡部さん)
データはありませんが、遺伝より、紫外線など、後天的な要因のほうが作用する割合は大きいといわれています。なお一般に、ソバカス、皮脂の量、骨格、メラニンのできやすさは遺伝します」(原さん)
「肌の美しさには遺伝的要素もあるため、最小限のケアでも美肌を保てる人がいるのは確か。それは太りやすい体質の人と太りにくい体質の人がいるのと同じです。でも、肌の美しさを決めるのは、遺伝+環境要因+ケアのがんばり。努力してケアすれば、遺伝的に美肌の人に近づくこともできるのであきらめないで!」(友利先生)

2,大人のニキビをケアするには潤い補給が必須

【〇】潤いを補い、ターンオーバーを正常にすることが大切

「炎症を起こしていると同時に乾燥しているのが大人のニキビ肌。炎症を抑制しつつ、潤い補給をしっかりと」(岡部さん)
「大人のニキビは、毛穴の入り口が角質で詰まり、皮脂がたまってできます。またあごのあたりにできやすいのは、乾燥により肌のターンオーバーが不調になって、バリア機能が低下し、角質が詰まりやすい場所だから。大人のニキビを防ぐには、ターンオーバーを正常にするための保湿ケアが不可欠です」(原さん)

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3,毛穴開きをケアしたいなら、皮脂を取ることが第一

【△】保湿やたるみケアも欠かせない

毛穴は小さな穴ではなく、真皮まで続いています。ですから上のほうの皮脂を少し取ったからといって、開きをケアすることはできません。また皮脂を取るだけではなく、保湿をしてキメを整え、たるみをケアすることも大切です」(友利先生)
「毛穴が目立つ人は、皮脂の量が多いだけでなく、皮脂中の不飽和脂肪酸の量が多く、比率も高いとターンオーバーに異常が起きて、毛穴部分の肌にダメージが及ぶ『毛穴荒れ』が発生し、毛穴が目立ってしまいます。この現象を抑えるには、グリシルグリシンという成分が有効。皮脂は取っても取っても出てくるので、それよりはこうした成分を活用するほうが効果的です」(原さん)

4,くすみの原因は過剰なメラニンである

【△】それ以外に乾燥、血行不良も関与

「くすみには、メラニンの量のほか、角質の水分量、キメ、血流など様々な要因が関与しています。くすみをケアしたいなら、美白だけでなく、保湿などのケアも大切です。また最近では、肌のタンパク質がカルボニル化して、黄ぐすみを起こすという現象にも注目が集まっています」(原さん)
くすみの原因としては、メラニンと血流の影響が大きい。日によってくすみ方が違うという人は血液循環を重視。季節によってくすむなら、夏はメラニン、冬は血液循環に原因があると思ってケアを」(岡部さん)

5,小ジワと深いシワは別物である

【△】原因は違うが、スタートラインは同じ乾燥

小ジワと深いシワは親戚みたいなものです。小ジワの原因は乾燥なので、ケアすればすぐに治ります。深いシワはコラーゲンetc.の変性によって起こるので、何か塗ったからといってすぐ治るわけではありません。とはいえ、スタートラインは乾燥なので、乾きを防ぐことが大切です」(友利先生)
「シワの原因には、加齢、酸化、紫外線、乾燥などがありますが、小ジワは乾燥の影響が大きく、深いシワは加齢や紫外線の影響が大きいといえます」(原さん)

6,皮脂を取りすぎると、かえって脂っぽくなる

【✕】取ることと脂っぽさに因果関係はない

「取りすぎると脂っぽくなるというのは間違いです。皮脂腺の細胞はぶどうの粒のような形をしていて、1つずつ破れて皮脂が出てくるしくみで、取った後、じわっと出てくるのは、皮脂腺の中にたまっている皮脂が出てきただけ。出っ放しになるということはないので、脂取り紙などで気になる皮脂を取ってもかまいません」(岡部さん)
「皮脂腺の中には細胞があって、絶えず一定量の皮脂が控えています。たとえ皮脂を取り去ってもしばらくすると元に戻り、一定量は必ず肌表面に残ります。なので『取りすぎ』ということはありませんし、増えてより脂っぽくなることもないですね」(原さん)

撮影/国府泰(メイン画像) スタイリスト/郡山雅代 取材・文/入江信子
2011年4.5月号「HBR」より

ヘルス&ビューティー・レビュー
ヘルス&ビューティー・レビュー
2010年3月~2012年12月に講談社から刊行された、美と健康を専門にした月刊会員誌。正式名称は「ヘルス&ビューティー・レビュー」。医師、研究者、医療専門家、美容家への地道な取材をもとに作られた、正確で濃い内容の誌面で評判になり、会員数約4000人以上を誇ったが、惜しまれながら休刊。

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