連載 これがワタシの生きる道

【Aマッソ加納】思考停止しないために、変わることで解消できることはある

公開日:2021.08.27

Aマッソ加納愛子

アグレッシブなネタで2020年『女芸人No.1決定戦 THE W』でファイナリストになったAマッソ。その比類なきネタを考え、独自の世界観を放つ執筆活動でも話題の加納さんが、いつまでも真剣にお笑いに向き合うために考えていること、後編。

Aマッソ加納愛子

アグレッシブなネタで2020年『女芸人No.1決定戦 THE W』でファイナリストになったAマッソ。その比類なきネタを考え、独自の世界観を放つ執筆活動でも話題の加納さんが、いつまでも真剣にお笑いに向き合うために考えていること、後編。

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私自身は、けっこうまともで、
面白味がないと思う

――前にインタビューしたときも、お笑いだけではない表現に関しても前向きでしたけど、引き続き今もそうですか?

「文章は本当にそのひとつですね。最近、短編小説を書かせてもらって、お笑いとは違うけれどやっていきたいし、映像の面でもどんなアプローチしていけるのか考えたりしています。映像は、演者としてよりも、作るほうでやっていきたいとは思ってますね」

――加納さんの初期衝動では、“笑わせたい”っていうのも大きかったと思うんですが、その辺は?

「自分の個人の中でのパーセンテージはわからないけど、舞台とか劇場で100%で笑いができていて、その純度が下がらなければ、それ以外のことを増やしていってもいいかなって。私、普通の人間やから」

――というのはどういうことですか?

「自分のことを『根が芸人やな』とは思わないし。『生き様が芸人やな』っていう人もいると思うけど、私はけっこうまともで、面白味がないと思うから。自分の人生を見せていくタイプではないと思っているので、作品でみせていきたいなと」

――見ていて、「この人、芸人やなー」と思う人は?

「島田珠代さん。この前、共演させてもらって。楽屋から面白かったですね」

Aマッソ加納愛子

――自分が芸人であることで『芸人たるもの、こうでないと』ということにとらわれたりすることもありますか?

「まだぜんぜんあるんやないですかね。『そんな時期があった』と言えるところまではいけてないですね。ただ、『劇場を大事にしたい』っていうのはあります。でも、10年後に『そんな時期もあったわ』って思うかもしれない。(在籍している)ワタナベ(エンターテイメント)も寄席があるわけじゃないから、どうなるかわからないですし。自分が50歳になったときに、ネタをやってるかどうかもわからないですからね」

――コロナ禍以降で、ライブ配信も増えてますけど、その辺については?

「それも一過性かもしれないとも思いますね。『劇場でやる』という意味が下がってきているから。もちろん、単独ライブがあって、劇場のキャパに限りがあるから、来れない人に見てもらえるのはうれしいことなんですけど、劇場でやるからには、家で見てもらうために作ってるわけじゃないので」

――そうですね。見るほうの集中力はどうしても変わってしまいますね。

「コロナが収束したら、配信は残るとは思うけれど、また前のように劇場に戻ってきてほしいな、と思いますね。私としては、映像で見てもらうならば、映像作品を作りたいというのがあるから。舞台は見てる人がその空間に入って体験できることなので。もちろん、どんな形でも見てもらえるのはありがたいことだというのもあるんですけどね」

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続けることだけを大命題にしてしまうと、思考停止することもある

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