1. 【疲労回復の方法、教えます】「気」を補って、疲れにくい身体にシフトしよう

2018.02.19

【疲労回復の方法、教えます】「気」を補って、疲れにくい身体にシフトしよう

「寝ても寝ても、疲れが取れない」「なんだが気が滅入る」など、身体の不調を感じている人へ。今、体はどんな状態なのか、どんなふうに過ごせばラクになれるのか、美容コンサルタント&韓方(はんばん)薬膳料理専門家の余慶尚美さんがアドバイスします!

【疲労回復の方法、教えます】「気」を補って、疲れにくい身体にシフトしよう
木下 千寿
ライター
by 木下 千寿

身体が重だるい=「気」を消耗している状態

夏から秋、冬へと向かい、寒くなる時期は注意が必要です。夏、人は暑いなか活動するうちに、体内に蓄えていた“元気のもと”をたくさん消耗してしまっています。この“元気のもと”とは、東洋医学で「気」と呼ばれるもの。わかりやすく言うと、生命活動を維持するエネルギーというイメージです。東洋医学では、人間は「血」(西洋医学でいうところの血液)、「水」(リンパ液や細胞間液、組織間液など血液以外の体液)、「気」の3要素でできており、この3つが全身を滞りなくめぐっていることが、健やかな状態と考えます。体内をめぐる「気」は上に(首や頭に向かって)上がりやすく、汗と一緒に毛穴から出て行ってしまうほか、陽気が高くなるほど消耗しやすいという特性があります。そんなわけで、身体が重だるいというのは、「気」がかなり不足している状態です。

「気」の不足が招く、さまざまなプチ不調

「気」が不足していると、やる気が出ない、ちょっとしたことで落ち込んでしまうなど、まずメンタル面に影響が出ます。肉体的にはだるい、代謝が悪くなってお通じがなくなる、むくみやすくなる、食欲がなくなる、もしくは満腹になるまで食べ続けるといったアンバランスな症状が出てきます。たとえば食後すぐに眠くなるのも、「気」の不足が招く症状のひとつ。体の中に「気」が少ないなか、消化のためになけなしの「気」を使ってしまうため、「気」が足りなくなって眠くなってしまうのです。また東洋医学では、血流というのは「気」が「血」を押して全身を流れると考えるので、「気」が十分に満たされていないと、「血」のめぐりも停滞してしまい、代謝が悪くなって冷える、肌のターンオーバーがうまくいかなくなって肌がカサつく、髪の毛がパサついたり抜け毛が出たりする、といった症状に悩まされることになります。

「気」を作るために、摂りたいおすすめ食材

「気」を消耗しきった体を回復させ、疲れにくい身体になるためにまずやっていただきたいのは、「気」を作る作業。「気」を作る=元気のもとを生み出すのに大事なのは、消化機能を高めること。つまり、消化機能を高める食材を摂取するということです。
おすすめの食材としてまず挙げたいのは、山芋。山芋は薬膳的にいうと、身体を潤すとされる“白い食材”に属し、“山薬”と言って薬膳の食材にも使われ、滋養強壮や疲労回復にも効果があるという優れた食材です。皮ごとすりおろして、とろろ芋にしてそのままいただいたり、ごはんにかけて食べるのもよいでしょう。生で食べるとかゆみが出るという方は、加熱してソテーなどでどうぞ。
肉類では、山芋と同じ“白い食材”である豚肉、そして鶏肉。とくに鶏肉は、薬膳的にも体を温める食材とされていて、消化機能を高めるにはうってつけ。妊婦さんや授乳中の方には鶏胸肉、潤いが欲しいという方には手羽先がイチオシです。ちなみに、薬膳的に鶏肉の最高峰といえば、烏骨鶏。アンチエイジング効果が期待できる“黒い食材”なので、疲れが気になる女性にはぜひ摂っていただきたい食材です。
魚類では、カツオ。今、戻りガツオが旬ですが、カツオには血を作ってくれる働きがあり、また疲労回復にもいいとされています。とはいっても、生のカツオを手に入れるのは難しい……。そんな場合は、かつお節で代用してもOK。以下、かつお節を使ってカンタンに作れる、疲労回復におすすめの軽食をご紹介します。

【手軽に作れる! 疲労回復レシピ】

鹿児島の郷土料理「茶節(ちゃぶし)」

茶節(ちゃぶし)

材料
味噌 大さじ一杯
かつお節 適量
緑茶 適量
薬味(しょうが、ねぎ、青じそ、みょうが) 適宜

作り方
①器に味噌を大さじ1杯入れる。
②かつお節をすって(なければ、パックのかつお節でも可)味噌の上にかける。
③上から熱い緑茶を注ぐ。
④好みで、薬味(しょうが、ねぎ、青じそ、みょうが)や卵を入れる。

普段の生活は、“少しペースダウン”をテーマに

日ごろの生活では、心からリラックスできる空間づくりを心がけましょう。精神的にリックスすることが、体のめぐりをよくすることに繫がります。身体を良い「気」で満たすためにも、朝の日差しをしっかり浴びて、新鮮な「気」を貯めましょう。ただし東洋医学では、夜も明けきっていない早朝は「邪気」が残っていると考えるため、夜明け前の時間帯からのアクティブな活動(ランニングなど)はおすすめしません。
ほどよい運動は循環をよくするために必要ですが、汗をダラダラ流すようなハードな運動は、疲れた体にダメージが残りやすいです。元気を失っている時期は、ほどよい疲れが残るくらいの負荷をメドにするのがよいでしょう。
忙しかったり、気持ちに余裕がなくなったりすると、呼吸が浅くなりがちです。そういったときは目を閉じて外界から入ってくる情報をシャットダウンし、呼吸だけに意識を集中して、ゆっくりと吸う・吐くを繰り返して呼吸を整えることも大切。ぜひ、日々のカンタンなリセット習慣にしていただきたいですね。
また、睡眠もぜひたっぷり取ってください。生活リズムが大幅に崩れない程度に、のんびりしたペースで過ごすのがよいでしょう。

疲労回復にイチオシおやつ!

「なつめチップス」

疲労回復のほか、身体を温め、血を補い、食欲不振を改善、イライラ解消、眠りの質を上げるなど、さまざまな薬膳効果があると言われ、漢方薬の世界では生薬としても重用されている乾燥なつめ。その乾燥なつめをスライスしノンフライで仕上げた、ヘルシーなチップスが登場。カリッ&サクッとした食感、ナチュラルな甘みがクセになりそう♪小腹がすいたときのお手軽スナックとしてそのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトやサラダにかけて食べるのもおすすめです。

補巡排なつめチップス

『補巡排なつめチップス』参考価格 567円(税込)

成城石井、紀伊國屋、ケンコーコム(https://www.kenko.com/product/item/itm_6951500772.html)などで販売中。


教えてくれたのは・・・
余慶尚美さん

余慶尚美さん

鹿児島県出身。広告代理店、外資系企業にて勤務時に自身が重い体調不調に悩んだことから、ココロとカラダの両面をケアする「巡り」に着目。2007年よりリンパドレナージュサロン「Flow」を経て、漢方美容&薬膳サロンを白金高輪にて主宰。講演セミナーや執筆活動、美容や健康に関わる製品サービスなどの企画監修、プロデュースを手掛けるなど美容コンサルタントとして幅広く活動する。韓国の料理研究家の第一人者、ヤン・ヒャンジャ氏に師事、薬膳が根付く韓国の薬膳料理界において日本人初の「大韓民国薬膳料理専門家」として、またキムチソムリエとしても活躍中。余慶尚美ブログ(https://ameblo.jp/yokeinaoko/

木下 千寿
木下 千寿
情報誌編集部のアシスタントを経て、フリーライターとして活動中。ヘルスケア、著名人インタビュー、各種エンタメ、グルメ、街ネタなどの記事を広く執筆。夜型&長時間のデスクワークで乱れがちな身体のリズムを整えたい今日このごろ。趣味は舞台鑑賞。