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【ピン芸人・吉住】迷いの中、指針となった光浦靖子さんの言葉

公開日:2021.09.17

【ピン芸人・吉住】迷いの中、指針となった光浦靖子さんの言葉

昨年末に開催された『女芸人No.1決定戦 THE W 2020』で大激戦を制した吉住さん。インタビュー後編は、時代の変化を感じ、尊敬する諸先輩方の言葉を吸収しながら、自分の芸を磨き続ける覚悟について。

【ピン芸人・吉住】迷いの中、指針となった光浦靖子さんの言葉

昨年末に開催された『女芸人No.1決定戦 THE W 2020』で大激戦を制した吉住さん。インタビュー後編は、時代の変化を感じ、尊敬する諸先輩方の言葉を吸収しながら、自分の芸を磨き続ける覚悟について。

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――毎月、女性芸人さんにじっくり話を聞いていると、お互いに困ったことがあると、助け合ってるんだなって実感します

「ほんとに助け合い感は凄く強いなと思います。この間も、ぼる塾のあんりさんと一緒にインタビューを受けたんです。今は、女芸人がスポットライトを浴びて特集が組まれることもあるけど、昔はひとつの番組に一組いるかどうかで、たとえ仲が良かったとしても、それが表に出ることはなかった。けど、昔から女芸人は見えないところで番組とかの情報交換をしていたし、仲良くしていて。それはずっと変わっていないと思います」

――『ロンドンハーツ ~もしも新しくコンビを結成するならあの女芸人と組みたい!』もよかったですね。

「あれはすごく楽しかったですね。あぁいう番組が増えてきたので、逆にバチバチさせようとする番組があると、『あ、そっち?』という違和感があります。私は、正直、バチバチをあまり面白いと思ってこなかった人間なので。今も事務所の先輩の北陽さんや児嶋さんのYouTubeを見て癒されています。私の芸風は毒っぽいところもあるけど、家に帰って何を見るかっていうと、心がささくれない優しいものなんですよ」

「おかしいな」と思ったら口に出したほうが世界は生きやすくなる

――でも、吉住さんが毒を吐くことと、今の優しい笑いみたいなものって、真逆でもない気がするんですよ。ダメなほう、考えすぎちゃうほうの人間に光を当てることも優しいことだ、という感じがあって。

「私はメジャーとかポップな側にいない少数派だと思うので、世の中に対して『なんでだよ!』と思うことが多くて、それを普通に言ってしまうんです。テレビに出始めた頃、わりと頻繁に恋愛のことばかり聞かれていて、最初は真面目に答えてたんですけど、だんだん面倒くさくなってきて。そういうことに対して『うるせーな!』って率直に言ったとき、相手が笑ってくれて。あ、出してもよかったんだって」

――確かにそういうところはありますね。

「ちょっとおかしいなって思ってることや、みんながうっすら思ってるけど口に出してない毒は、出してもいいのかなって。『いろんな声をあげてもいい』という姿勢が、ちょっとずつ優しくて生きやすい世界に繋がっていくんじゃないかと思って。周りも、だんだん『そんな風に思ってたんだね』という聞き方をしてくれるようになってきた気がするんです。昔はなにか意見を言っても、『あいつ、気難しいな』っていうことで片づけられてきたんだろうな、と思いつつ。闘ってきてくれた先人たちのおかげで少しずつ世界が柔らかくなってきてる」

「おかしいな」と思ったら口に出した方が世界は生きやすくなる

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