1. 【水素研究の権威を直撃!】賛否両論の水素。本当にエイジングに効くのか?

2018.03.27

【水素研究の権威を直撃!】賛否両論の水素。本当にエイジングに効くのか?

有名女優やモデルが愛用し、美容通の中でも‟疲れがとれる“‟調子がよくなる”という声の絶えない水素アイテム。その一方で、「市販の水素水の多くはただの水だった」というニュースの影響もあり、「水素はまやかし……」というイメージも。真実は一体どうなのかを探るべく、水素研究の権威のもとへ!

【水素研究の権威を直撃!】賛否両論の水素。本当にエイジングに効くのか?

お話をお伺いしたのは……

辻クリニック 院長 辻直樹先生
一般社団法人 臨床水素治療研究会 代表理事。獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学病院などを経て開院。“病気にならない”“歳をとらない体”を目指し、細胞レベルの解毒治療をコンセプトに掲げる。また、水素分子を用いた治療をいち早く取り入れた水素治療の第一人者でもあり、水素、酸化などについての明快な説明に定評があり、取材をうけることも多数。著書に『なぜ水素で細胞から若返るのか』(PHP新書)などがある。

Q.水素はアンチエイジングに効果があるってホント?

A.学術的にいえば水素は効く!

学術的にいえばYES。エイジング予防に効力を発揮することが証明されています。
ただし、高濃度の水素を大量に投与する必要があり、必要量の個人差も大きい。どのように与えればいいのかは、臨床の現場で血液や遺伝子を検査するなどしてエビデンスをとっている段階です。
どんなにイイものでも少なければ効きませんし、逆に安全といわれるものでも摂りすぎると毒になる。水やビタミンCがそうであるのと同じで、水素ももちろん適切な量があるのです。ところが、水素水など市販品の多くは、人体にとって必要な濃度や量を適切に把握できていないまま先に製品化されてしまっている。そこに問題があるのです。

Q.そもそもエイジング=老化はなぜ起こる?

A.細胞の再生<破壊になると老化は進む!

人間の体は、皆さんが美容の面で気にしている皮膚であれ、内臓であれ、骨であれ、すべて細胞でできています。
この細胞は栄養を得る一方で、毒となるものが入ってきたり、ストレスを受けたりすることも。それによって細胞は破壊され、直せるものは修復し、直せないほど破壊された場合は幹細胞によって再生されます。
ところが年齢を重ねるにつれて、この再生能力が低下。壊れたものを再生できずに壊れっぱなしのままに。また、ひとつの細胞には再生する回数が決まっていて、その回数に達すると細胞は老化細胞に変化。これらによって老化がどんどん進むのです。
つまり、ストレスを除去して、細胞の破壊を食い止め、ひとつの細胞を長く使うようにすることがアンチエイジングのポイントになります。

Q.では、なぜ水素はアンチエイジングに効くといえるの?

A.細胞を破壊する原因、酸化ストレスをブロックするから

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老化を引き起こす要因は後天的なものが多く、重金属や化学物質の毒、栄養障害なども影響があります。とくに大きいのが酸化・糖化・炎症の3大ストレス。後天的ストレスの8割を占めます。そして、その中でもっとも影響が大きいのが酸化。さらに酸化は糖化や炎症を増幅させることから、やはり酸化のケアが重要になってくるのです。

酸化ときくと、「細胞が錆びる」と表現されるため、水素はそのサビ取りのイメージが強いかもしれませんが、一度サビつくと、サビは取り除くことができず、再生を待つしかない。
水素には細胞を再生させる力もなく、水素にできるのは、細胞をサビさせないこと、酸化ストレスを取り除くこと。それにより新たな破壊を食い止めるのです。
この、まずは細胞が壊れるのを止めよう、壊れる原因を取り除こうとするのがアンチエイジングの基本。これにより破壊される量より、再生される量が多くなるので、体感が得られるのです。
ちなみに、この体感、普段から再生スピードが速い若い人よりも、40歳以降の再生スピードが衰え始めた人の方が感じやすい。アラサー世代は、ちょうど体感をしやすくなる世代となります。

Q.水素だけで完璧にアンチエイジングできる?

A.破壊を止めるとともに、再生をアシストすることも大事

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確かに水素を正しく与えれば、酸化ストレスを取り除き、破壊を食い止めることはできますが、一方で再生をアシストする治療も大事。バランスシートの考え方でどちらもコントロールすることが大事です。
そして、再生のスピードを高めたり、アシストするのは別のアプローチ。ビタミンやミネラルなどを与える栄養治療や、ホルモンなどの補充療法が該当します。

Q.では市販の水素アイテムでも十分な効果は得られますか?

A.中には効くものもありますが、まだ限られます。

なぜなら、どれくらいの濃度のものがどれくらいの量必要かがわからないまま、つくられている市販品が多いというのが、まず理由のひとつ。最初にも述べましたが、適切な量でなければ、薬にもならないどころか、毒になる可能性があるのです。
また、必要量の水素を効率よく肌や体内に届けるためには、ハイレベルな技術が必要であり、それなりの費用がかかる。
たとえば、水素水。確かにボトルに充填した段階では、水素は含まれていたとしても、水素は皆さんご存知のように、世界で一番小さな分子。そんなものを閉じ込めておくことは不可能です。
実際、私たちも治療で水素点滴を行う場合は、使う直前に発生させますし、私たちが手掛けるコスメや入浴剤も肌の水分などに触れて初めて水素が発生するように処方。もちろんその量や濃度も検査の数値をみて、ひとりひとり調整しています。
以上のことを踏まえると、市販品ではきちんと効果を発揮するための必要量と濃度を満たすのは技術的に金額的にも難しいのが現実なんです。

<取材を終えてひとこと>
アイテム選びや方法は重要だけれど、上手く取り入れられれば、アンチエイジング効果がしっかりと期待でき、塗ってもよし、飲んでもよしな水素。
もっと手軽に高品質な水素アイテムが手にできるようになることを祈りつつ、気になる人は、辻先生が代表理事を務める「臨床水素治療研究会」(http://h2-therapy.com/)のホームページをチェックを。水素治療や処方が受けられるクリニックが検索できます!

取材・文/楢﨑裕美