1. 血糖値を上げない食べ方で痩せる!【やせる食べ方・実はやせない食べ方】

2018.05.05

血糖値を上げない食べ方で痩せる!【やせる食べ方・実はやせない食べ方】

太る原因は肉でも油でもなく糖質! そう言い切るのは糖尿病専門医の牧田善二先生。糖質でなぜ太るのか? そして確実にやせる食べ方について教えてもらいました!

血糖値を上げない食べ方で痩せる!【やせる食べ方・実はやせない食べ方】

お話をお伺いしたのは……
牧田善二先生

AGE牧田クリニック院長。北海道大学医学部卒業。アメリカ・ロックフェラー大学などでAGE(終末糖化産物)の研究をおこなう。久留米大学医学部教授等を経て、糖尿病専門クリニックを開業。これまで20万人以上の患者を診てきた。著書に『老けたくないなら「AGE」を減らしなさい』、『医者が教える食事術 最強の教科書 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68』など。

余った糖が中性脂肪に変わる

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「太るのはカロリーオーバーだから」という説においては、脂肪の多い肉や魚は控えめに摂るのが正しいとされています。ですが脂肪は食べ過ぎると便になって排出されるため、過剰に体内に残ることはありません。一方、糖質は100%吸収されます。そのためエネルギーとして使い切れなかった糖質は、排出されることなく中性脂肪になって蓄えられます。つまり糖質こそが太る最大の要因というわけなのです。

「この使い切れなかった糖を中性脂肪に変えるのがインスリンです。インスリンは血糖値が上がり過ぎると分泌されるので、ダイエットは、血糖値をコントロールしてインスリン分泌をおさえることが鍵になってくるということ。血糖値は70〜140mg/dl内に治まっているのが理想ですから、この範囲内に押さえる食べ方をしていれば、自然と痩せていくでしょう。私のクリニックでも肥満の患者さんに、血糖値を70〜140に保つ食事を続けてもらったところ、毎日100〜200グラム、体重が落ちていきました」

やせる食べ方5

やせるには決して食事量を制限する必要はなく、ただ血糖値をコントロールすればいいということ。そこで血糖値を上げすぎないやせる食べ方を、牧田先生に伝授してもらいました。

①1日の糖質摂取量を60以下におさえる

女性の場合、体重をキープするには1日の糖質摂取量を110g以下に、体重を落としていくには60g以下におさえるのが理想。ちなみに日本人の主食である白米は、ご飯1膳で糖質55.2g、うどんも1玉で53gあります。対して肉は、肩ロースステーキ100gで1.9g、野菜はほうれん草のおひたし60gで0.6gしか含まれていませんから、炭水化物を減らして肉や魚、野菜をたっぷり摂るようにすれば、1日の糖質摂取量を60g以内におさえるのは難しくないでしょう。

②「野菜→タンパク質→糖質」の順に食べる

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血糖値のコントロールには、食べる順番も重要です。最初に、消化に時間がかかるタンパク質や繊維質の多い野菜を食べれば、その後に糖質の多いご飯やパンを食べても、急激に吸収されることはなく血糖値が急上昇することもありません。やせたいなら、「野菜→タンパク質→糖質」の順番で食べるのが理想的。外食などで野菜が摂れないときも、最初はタンパク質を食べるように心がけましょう。

③ちょこちょこ食べる

食べる量を減らせばもちろんやせますが、辛くてなかなか続かないもの。そこでお勧めなのが“ちょこちょこ食べ”。仮に、①で紹介したように1日の糖質量を60gにおさえるとしたら、一気に60g摂るより何回かに分けて摂取したほうが、当然血糖値は上がりすぎません。つまり小分けにして食べれば、無理に食べる量を減らさなくとも、同じダイエット効果があるのです。ちなみにイスラム教徒がおこなう「ラマダン」という断食は、日中は食事をせず日没後に食べるというものなので、血糖値が急激に上がります。そのためイスラム教徒は肥満と糖尿病がとても多いのです。

④水を1日2リットル飲む

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水を飲むと血中の糖の濃度が薄まるため、血糖値が下がります。血糖値を上げないことがやせる鍵となってきますから、水をたっぷり飲めばダイエット効果が期待できるでしょう。水は細胞の新陳代謝も促してくれますから、ダイエットに関わらずたっぷり飲んだほうがいい。1日2リットルぐらい摂取するのがお勧めです。

⑤オリーブオイルを一緒に摂る

パンは糖質の多い食べ物ですが、食べ合わせによって血糖値の上昇を低くおさえることが可能です。ある医学誌に紹介されたデータによると、パンだけを食べた場合は30分で血糖値が大きく上がっていましたが、バターをつけた場合はピーク値に至るまで90分かかっていました。これがさらにオリーブオイルになると、ピーク値になるまで120分かかっているうえ、“パンだけ”や“パンとバター”よりピーク値もはるかに低かったのです。GI値(食後血糖値の上昇指標)の調査においても、オリーブオイルは食後の血糖値を低くおさえることが分かっていますから、糖質とオリーブオイルを一緒に摂ることは非常にお勧めです。

実はやせない食べ方3

反対に、私たちがやせると思って一生懸命おこなっているものの、実は効果が薄い勘違いダイエットについても教えてもらいました。

①果物は太る!

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何となく体に良さそうな印象のある果物。たしかにビタミンやミネラルが豊富ですが、同時に糖質もたっぷり含んでいます。しかも果物の糖はブドウ糖ではなく、果糖。ブドウ糖は体のエネルギー源として使われますが、果糖はすぐに脂肪に変わり貯蔵されるので、実はとても太りやすい食べ物なのです。とくに日本の果物は甘く美味しく改良されているので、糖度が非常に高いものが多い。食べるなら朝食の最後に少しだけ、しっかり噛んでゆっくり摂るようにしましょう。朝、空腹のところへいきなりフルーツジュースをゴクゴク飲むなど、もっての他です!

②グルテンフリーなら太らない!?

最近話題になっているグルテンフリー食。グルテンは小麦に含まれるタンパク質の一種で、このグルテンにアレルギーがある人がいることが知られています。そのため、最近はグルテンフリーの食材が増え、ダイエットのためにとこれらを選ぶ人も少なくありません。しかしグルテンアレルギーの人は小麦製品が食べられないため、結果的に糖質の摂取量が減ってやせているだけ。決して、グルテンフリー=糖質フリーではありません。グルテンフリーのものには、小麦の変わりに米粉など他の糖質が用いられていますから、たくさん食べればやはり太るということを覚えておきましょう。

③運動は、実は「食後すぐ」がいい!

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食後は胃が消化活動をおこなうからすぐに運動しないほうがいい、と言われていますが、ダイエットの観点からするとこれは逆。食後すぐに運動したほうが血糖値の上昇をおさえられるので、効果的なのです。何より、食後すぐに動けないほどたくさん食べることは、血糖値を急上昇させてしまいますから厳禁。腹七分目にとどめて、食後はすぐに歩いたり、またはスクワットやストレッチなど簡単でもいいので体を動かすようにして、血糖値の上昇をおさえるようにしましょう

いかがですか? 血糖値をコントロールする食事なら、食べる量を我慢したり激しい運動をおこなったりする必要もなし。長く続けられると思いますので、ぜひ試されてみてください!

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『医者が教える食事術 最強の教科書 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68』
牧田善二著 ¥1500+税/ダイヤモンド社